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精神神経科診療の特徴

更新日 : 2023. 2. 16
診察風景

日本大学医学部精神医学系精神医学分野は,日本大学医学部附属板橋病院,日本大学病院に教室員を配し,それぞれの病院であらゆる精神疾患に対応できる体制を取っています。

入院診療は,大学病院本院である板橋病院の精神神経科病棟で行われています。精神神経科病棟は,1床の保護室及び5床の個室を含む計43床の閉鎖病棟です。統合失調症,うつ病,双極性障害などの内因性精神障害をはじめ,認知症や身体疾患に合併した器質・症状性精神障害,摂食障害や強迫性障害など様々な精神障害に対する診療を日々,行なっています。特に,重症精神障害に対する修正型電気けいれん療法や治療抵抗性統合失調症に対するクロザピン療法に関しては,他科と連携して安全に実施する体制を構築しており,治療導入目的に他院からの紹介される患者数が増加しています。また,精神障害患者の身体合併症治療も当科の重要な任務の一つであり,身体科と緊密に連携して合併症治療を行なっています。当科は東京都精神科身体合併症医療事業に参画しており,近隣の病院からの紹介のみならず,行政からの依頼による精神障害患者の身体合併症治療も行っています。

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外来診療は板橋病院及び日本大学病院で行われています。板橋病院は一般外来の他,認知症外来,児童・思春期外来などの専門外来を有し,診断困難例や重症例を中心に,近隣の病院から多くの患者さんが紹介されています。また,当科は呼吸器内科とともに睡眠センターを運営しています。ナルコレプシーをはじめとした多くの睡眠障害を診療しており,睡眠障害診療においては日本有数の水準を誇っています。日本大学病院では,身体疾患に併存したうつ病,統合失調症,不安障害,認知症などの精神疾患に対する診療を中心に行っております。また病院が都心部に位置することから,職域のメンタルヘルス不調者が多く来院するのも特徴となっています。

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特定機能病院,地域がん診療連携拠点病院である板橋病院では,チーム医療への参加も当科の重要な役割です。精神科リエゾンチーム,緩和ケアチームでは,当科が中核を担っています。また,痛みセンターと連携して,慢性疼痛患者に対し精神科領域の対応を行なっています。日本大学病院は,精神科病床を有しておりませんが,身体科に入院中の患者さんに対する精神科的治療(コンサルテーション・リエゾン精神医学)を積極的に行っています。また緩和ケアチームに属しており,がんや慢性心不全で療養をされている患者さんの心のケアで大きな役割を果たしています。