病態病理学系臨床検査医学分野

遺伝性疾患の遺伝子診断
ゲノム医学や臨床遺伝

●ホットトピックス:医局員募集

 現在、臨床検査医学分野では医師を募集しています。臨床検査医学全般のみならず、遺伝学的検査、細菌学、免疫学などいろいろなことに接することができます。内科医師、外科医師など様々な領域を問わず医師を募集しています。初期研修終了後の医師の方々はもちろんのこと、専門医や学位取得に興味のあるシニアレジデントや他科で研修した方々も歓迎いたします。時間的な制約が比較的少なく、子育てを考えている女性医師の方にも働きやすい環境です。自発的なモチベーションにより他科への研修や研究でのコラボレーションが可能です。

連絡先:中山智祥
e-mail:nakayama.tomohiro@nihon-u.ac.jp
Tel:03-3972-8111 内線2570あるいはPHS8205

●高校生のためのサイエンスカフェin Tokyo 「遺伝子診断について考えよう」

 今回は、アンジェリーナ・ジョリーの報道で話題になった遺伝性乳がん・卵巣がん:HBOCを採り上げます。HBOC当事者会「Clavis Arcus:クラヴィスアルクス」の設立者太宰牧子さんをお招きしてご講演いただきます。そのご講演をもとに遺伝子診断についてグループ・ディスカッションにて考察します。ディスカッションのファシリテーターとして遺伝子医療に携わっている臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラー、大学院生などが参加します。どうぞお気軽に質問してみてください。

  1. 日時:平成27年8月29日(土) 13:00~17:00
  2. 会場:日本大学医学部リサーチセンター4F(東京都板橋区大谷口上町30-1)
  3. 主催:日本人類遺伝学会 男女共同参画審議委員会
  4. 対象:高校生(男女)、中学生も可、先着50名、事前登録制
  5. 参加費:無料
  6. お申込み:メールまたはFAXで、「サイエンスカフェ 参加希望」を題名にし、
     氏名
     連絡先(メールアドレスまたはFAX番号)
     学校名
     学年
     を明記の上、8月21(金)までに下記アドレス、番号宛てにお申し込みください。
     E-mail: nakayama.tomohiro@nihon-u.ac.jp
     FAX: 03-3957-7757
  7. 担当者:日本大学医学部病態病理学系臨床検査医学分野 中山智祥

●教室紹介

 臨床検査医学分野は1963年に臨床病理学教室として開講され、土屋俊夫初代教授、河合 忠教授、河野均也教授を中心に常に日本の臨床検査医学界をリードしている歴史と伝統のある教室です。また古田 格教授、桜林郁之介教授、松田重三教授、川端眞人教授、村上純子教授と学内外でご活躍されている客員・兼任あるいは旧教室員の先生方も多数おられます。2008年11月1日から中山智祥教授が現職です。

●教育について

  4学年の検査診断学実習は10月中旬から1月まで火曜日の午前中行っています。5学年のBSLは基本的に夏期休暇、冬季休暇時期を除く4月から翌年2月まで月、水、木、金行っています。大学院教育では臨床検査診断学として主に遺伝子解析、遺伝子診断を中心とした研究を通じて論文を作成します。単なる知識ではなく、立派な医師になるために何を考えなければならないのかを中心に行っています。特に大学で勤務する医師として臨床・教育・研究が大切であるという自己体験に基づき、それを語ることによって学生さんの興味を引くようにしています。
 研修医教育では当医局員が担当する診療科である日本大学医学部附属板橋病院臨床検査医学科は2年目研修医の選択科目となっており、特に細菌検査や生理機能検査のローテーションは好評をいただいています。細菌検査室では検体の処理からグラム染色そして菌同定までの感染症検査の基本を学びます。自身で検鏡した血液培養陽性の患者さんについて病棟ラウンドにより背景や治療内容を確認し、根拠に基づく抗菌薬の使い方を学びます。自発的なモチベーションにより他診療科に関わる生理機能検査や画像診断検査などの他、遺伝子関連検査も希望により研修することができ、各自の学習と実践により充実した研修となります。何よりも今まで当科で研修を受けた方々のご意見をお聞きしますと、時間に追われることなく自分のやりたい勉強ができ充実していたとの声を多くいただきます。

 試験の点数を上げることのみならず、医学・医療そのものに興味を持ってもらえればと感じています。教師が大上段に構えるのではなく、ともに進歩していければいいと思います。

●研究について

 中山は本態性高血圧症など多因子遺伝性疾患の感受性遺伝子の同定を主に行っており、プロスタサイクリン合成酵素遺伝子、ナトリウム利尿ペプチド受容体タイプA遺伝子の変異等、種々の感受性遺伝子の特定に成功しています。脳梗塞などの感受性遺伝子研究も手がけ大きな業績を残しています。また医局員には腎臓、人畜共通感染症、免疫電気泳動法などに精通しているものがおり、研鑽しています。

●診療について

 医学の多様化・複雑化は新たな臨床検査方法の発展へとつながり、臨床検査医学に携わる医師には包括的な理解と適切なコンサルテーションほか、新たな臨床検査技術の開発も求められます。多様なニーズとともに臨床検査診断学の在り方は少しずつ進化し、さらにその役割の重要性がクローズアップされています。一般の外来や病棟とは異なる業務のため、イメージがわきにくいかもしれませんが当科の医師は、70名を越える日本大学医学部附属板橋病院の臨床検査部臨床検査技師さんと緊密な連携を取りながら業務をしています。医学を広くカバーできるため、臨床・教育・研究すべてやりがいのある仕事です。私たちとともに研鑚・研究を積みませんか。多くの人材を広く募集しています。気兼ねなくご連絡ください。

●遺伝子診断(遺伝学的検査)の受付について

 単一遺伝子病の遺伝子診断について、医療者のみならず、一般の方からも受け付けています。 Gitelman(ギテルマン)症候群、脊髄小脳変性症、高シュウ酸尿症、基底細胞母班症候群、加齢黄斑変性(AMD)、網膜色素線条症(AS)、乳癌などの治療薬タモキシフェンの代謝に関わるCYP2D6遺伝子多型、アルファ1アンチトリプシン欠損症のSERPINA1遺伝子、先天性クロール下痢症のSLC26A3遺伝子、遺多発性内分泌腺腫症(MEN1、MEN2)、ブルガダ症候群、家族性乳がんなどです。その他の遺伝子診断にも適宜応じますのでご相談ください。

担当者:中山智祥
e-mail:nakayama.tomohiro@nihon-u.ac.jp
FAX:03-3957-7757
電話:03-3972-8111内線2570

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