教育研究上の目的・教育方針

医学部の教育理念

醫明博愛 いみょうはくあい

解説

醫は手技的療法・薬を表し,医療の根幹を表す字義があり,明(みょう)には「あかるい」「あかるくなる」「あきらかにする」「あける」などの漢字として意義があります。
以上より,

  1. 醫療により病める患者に光をあて「あかるくする」
  2. 醫学の疑問に対し研究をかさね「あきらかにする」
  3. 醫学を学ぶ者(医学生)に熱意ある教育によりその門を「あける」

の三点から,本学の教育目標をふまえ,「醫明」とすることで3つ意味を持たせています。つまり,醫明博愛とは,博愛すなわち「すべての人を平等に愛し,自己犠牲・献身を惜しまない」心を持って「醫明」につとめることを意味します。

医学部の教育研究上の目的

医学を修める者の社会的責務を自覚し,常に自ら考え研鑽し,豊かな知識・教養に基づき社会に貢献する高い人間力を有する医師を育てる。さらに高い倫理感のもとに,論理的・批判的思考力を有し,世界へ発信できる学際的視野を持った研究者,豊かな個性を引き出し,次世代リーダーを育成する熱意ある教育者の育成を目的とする。

医学部の教育目標

  1. 豊かな知識・教養に基づき社会に貢献する高い人間力を有する医師の育成
  2. 高い倫理観のもとに,論理的・批判的思考力を有し,世界へ発信できる学際的視野を持った研究者の育成
  3. 豊かな個性を引き出し,次世代リーダーを育成する熱意ある教育者の育成

医学部の教育基本方針(三つの方針)

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

日本大学医学部は日本大学教育憲章に基づき,日本大学マインド,すなわち日本文化を理解し,国民の福祉・健康に寄与し,多様な文化を受容し,地域社会及び国際社会に貢献できる医師を輩出するため,日本大学の教育理念「自主創造」を構成する3つのカテゴリーである「自ら学ぶ」「自ら考える」「自ら道を開く」姿勢を育み,本学部の理念「醫明博愛」を実践する資質と能力を身につけ,所定の単位を修得した学生に卒業を認定し,学位(学士)を授与する。

自ら学ぶ
DP1:「教養・知識に基づく高い倫理観」

生命に対する尊厳を持ち,責任ある医療を実践するための豊かな教養と医学の知識を修得し,倫理的原則に基づいた医療を実践できる。(医師としての職責・倫理観とプロフェッショナリズム)

DP2:「保健・医療・福祉の社会性を理解して,世界の現状を理解し,説明する力」

自己の専門領域の文化的・社会的位置付けを把握し,地域社会及び国際社会の保健・医療・福祉の現状を理解して,疾病予防と健康増進の向上に寄与することができる。(疾病予防と健康増進・医療の社会性)

自ら考える
DP3:「論理的・批判的思考力」

新たな知識の創造をめざし,得られる情報を基に実証的・論理的な思考,及び批判的な思考ができる。(科学的探究・医学研究への志向・医学的知識と問題対応能力)

DP4:「問題発見・解決力」

患者に対して思いやりと敬意を示し,基礎・臨床・社会医学領域において,自らの立場を基に,事象を注意深く観察して,問題を発見し,解決策を提案することができる。(診療技能と患者ケア・科学的探究・問題対応能力)

自ら道を開く
DP5:「挑戦力」

医療の基盤となる基礎・臨床・社会医学等の知識を基に,新しい医学知識や医療技術の創造に果敢に挑戦することができる。(医学知識と問題対応能力・科学的探究)

DP6:「コミュニケーション力」

国内外の多様な文化,社会,環境の中で他者を理解し,その価値観を尊重し,医療の現場において適切なコミュニケーションを主体的に実践し,自らの考えを伝え,発信することができる。(コミュニケーション能力・社会における医療の実践・診療技能と患者ケア)

DP7:「リーダーシップ・協働力」

患者とその近親者,及び医療チームを尊重し,医療の質の向上と患者の安全管理を確保するために,責任ある医療を実践する上でのリーダーシップ・協働力を身につける。(チーム医療の実践・プロフェッショナリズム・医療の質と安全管理)

DP8:「省察力」

生涯にわたり,患者の安全を基盤に医療の質を担保し,謙虚に自己を見つめ,振り返りを通じて基礎・臨床・社会医学領域において自己を高めることができる。(自律的学習能力・医療の質と安全管理・生涯にわたって共に学ぶ姿勢)

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

医学部は,教育目標を踏まえ,ディプロマ・ポリシーに掲げる資質・能力を備えた医師を育成するため,6年間を通じて,一般教育,基礎医学,社会医学,臨床医学の各分野で構成される体系的なカリキュラムを編成し実施する。また,各授業科目の学修方法,学修課程,学修成果の方法,評価基準をシラバスに明示し,学生に周知する。学修の評価に関しては,実施する授業形態に即し,適正かつ厳格な方法で実施する。

CP1:「教養・知識に基づく高い倫理観」を涵養するために

医師を目指すものとしての自己を評価し,生涯にわたって向上を図ることの必要性と方法を理解する機会を与え,医師としての職責・倫理観とプロフェッショナリズム(態度,考え方,倫理観など)を育てる。

CP2:「保健・医療・福祉の社会性を理解して,世界の現状を理解し,説明する力」を涵養する

国内外の現状を理解し,情報収集を行う能力と幅広い教養,豊かな感性,及び最新の情報を発信する能力を養い,疾病予防と健康増進の向上に寄与する姿勢を育てる。

CP3:「論理的・批判的思考力」を涵養するために

知識を積極的に習得し,科学的評価・実証を行い,倫理的原則に従い研究計画を立案し,新たな知見を生み出すための科学的探究・医学研究への志向・医学的知識と問題対応能力を育てる。

CP4:「問題発見・解決力」を涵養するために

患者に対し思いやりと敬意を表し,個人を尊重した適切で効果的な医療と健康増進を実施するため,患者ケアに必要な診療技能と科学的探究・問題対応能力を育てる。

CP5:「挑戦力」を涵養するために

自らの知識と技術を研鑽し,未知・未解決の臨床的あるいは科学的問題を意識し,解決のための仮説を立て,果敢に取組む姿勢を育てる。

CP6:「コミュニケーション力」を涵養するために

他者を理解し,それぞれの立場を尊重した人間関係を構築し,適切な医療を実践できるための態度を養い,自らの考えを正確に伝え,国内外に発信するためのコミュニケーション能力を育てる。

CP7:「リーダーシップ・協働力」を涵養するために

医療・研究チームで協同して活動し,医療の質の向上と安全管理を確保するためのチームリーダーとしての役割を果たすことができる資質と能力を育てる。

CP8:「省察力」を涵養するために

未解決の医学的問題を認識し,医療ニーズに常に対応できるように自己を管理し,生涯学習により常に自己の向上を図る必要性と方法を理解して医療チームの一員として協働的な業務を行う機会を与え,医療の質の向上と患者の安全管理に務めるための自律的学習能力・医療の質と安全管理・生涯にわたって共に学ぶ姿勢を育てる。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)

医学部は,自主創造の理念を念頭に醫明博愛を実践する,(1)豊かな知識・教養に基づき社会に貢献する高い人間力を有する医師の育成,(2)高い倫理感のもとに,論理的・批判的思考力を有し,世界へ発信できる学際的視野を持った研究者の育成,及び(3)豊かな個性を引き出し,次世代リーダーを育成する熱意ある教育者を志す人材の育成を目指しています。

従って医学部では,医学・医療の分野で社会に貢献したいという明確な目的意識とそれを実現しようとする強い意志を持ち,目標に向かって意欲的に学修を進めていくことのできる学生を求めています。
入学者選抜では,このような人材を多元的な尺度で評価し,基礎的な能力や資質に優れた人材を見出します。

 一次試験では,学科試験(理科,数学,外国語)により,6年間の学修に必要な基本的な知識・技能,判断力,思考力を評価します。

 二次試験では,個別学力検査により応用力,展開力を評価し,調査書等を参考に思考力,判断力,表現力,主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を評価します。

医学研究科の教育研究上の目的

「自ら学ぶ」「自ら考える」「自ら道を開く」姿勢を持って,独創性の高い研究を行い,人類の知の体系に貢献する医学研究者及び研究指導者を養成する。統合的学科目や臨床系の教員が担当する基礎系学科目などを配置し,新たな学際的研究にも対応できる専攻科目体系を構築し,多様化の進む医学研究に対応する教員組織の充実を図り,国際的に通用する高度な先進的医学研究を推進し,大学院教育の充実を図る。

各専攻における人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的

生理系

生理系の各専攻は生命現象の本質を研究することを目的として設置されている。研究を進めるために採られる方法は様々であるが、できるだけ多くの研究方法を理解して有機的に応用することによって、より成果の上がるよう努めている。また得られる成果が医療面でも利用され、人類の福祉と幸福に寄与できるよう考慮されている。なお、本系の修了者には将来研究指向の医師ばかりでなく、研究指導者や大学等の教員となりうる人材を養成する。

病理系

病理系の研究分野は形態病理学より始まり,微生物学,免疫学,腫瘍学,病態代謝学,臨床応用に直接関連した人工臓器・移植医学まで病理系に特化した専門性を有する研究内容を有している。従って,病理系研究課程を通して養成される人材は,将来その分野の指導的役割を発揮することが求められると共に,当該分野における専門性を広く基礎並びに臨床医学の発展に還元できる能力と使命感とを有する人材を養成する。

社会医学系

社会・環境と健康・疾病との関係を理解し,社会的に役立つ研究を行なうために,疫学的手法(公衆衛生)・実験的手法(環境医学)などを研究に応用する能力を身につけさせる。  また,医療制度の現況を把握し,医療経営の基本となる医療の質と効率を定量的に評価し,医療事故の現状と予防対策を構築できる人材を育てる。その他に裁判と関連する親子鑑定・個人識別・法医解剖の必要性を認識し,実践できる人材を養成する。

内科系

内科系医学はあらゆる疾患の病態解明,診断法・予防法・内科的治療法の確立を図ることが中心をなす。日々医療を取り巻く状況が変化する中で,ますます高度化・複雑化する内科学の各分野の基礎研究を通して,医科学の進歩に対応し,科学的に明確な根拠に基づいた質の高い優れた各分野の医療を実践できる専門医と,高度な水準の医学研究に基づきより深い科学的洞察力及び研究マインドと指導力とを兼ね備えた研究指導者を養成する。

外科系

外科系医学は疾病に対して観血的手技を用いて人体の恒常性の回復を図ることが中心をなす。したがって、外科系医学においては疾患の病態のみならず観血的侵襲そのものによる病態生理の探究が求められる。さらに、損なわれた臓器または組織の機能の回復・代替補填を図るための生理学、薬理学的対応及び人工臓器・組織にわたる広範な知識が必要である。大学院課程では斯かる外科系医学に求められる臨床、基礎的研究を行う人材を養成する。

医学研究科の教育基本方針(三つの方針)

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

日本大学大学院医学研究科は日本大学教育憲章に基づき,

  1. 日本大学マインド,すなわち日本文化を理解し,国民の福祉・健康に寄与し,多様な文化を受容し,地域社会及び国際社会に貢献できる医学研究者及び研究指導者を育成する。
  2. 日本大学の理念である「自主創造」を構成する3つのカテゴリーである「自ら学ぶ」「自ら考える」「自ら道を開く」姿勢を持って,独創性の高い研究を行い,人類の知の体系に貢献する医学研究者及び研究指導者を育成する。
  3. 大学院医学研究科は,醫明博愛を基に,「自ら学ぶ」「自ら考える」「自ら道を開く」姿勢に関する以下の資質と能力を身につけ,所定の単位を修得し,学位論文の審査に合格した学生に対して,学位(博士)を授与する。
自ら学ぶ
DP1:「豊かな知識・教養に基づく高い倫理観」

生命の尊厳を畏敬し,責任ある医療を実践するための医の姿勢を理解し,倫理的原則に基づいた医学研究を実践できる。

DP2:「保健・医療・福祉の現状理解に基づいた研究能力」

自己の専門領域の社会的位置付けを把握し,地域社会及び国際社会の保健・医療・福祉の現状を理解して,疾病予防と健康増進の向上に寄与する研究できる。

自ら考える
DP3:「論理的思考力」

新たな智の創造をめざし,得られた最新の情報を基に実証的・論理的・批判的な思考ができる。

DP4:「問題発見・解決力」

患者に対して思いやりと敬意を示し,基礎・臨床・社会医学領域いずれにおいても,事象を注意深く観察して,問題を発見し,解決策を提案するための研究を実践できる。

自ら道を開く
DP5:「挑戦力」

医療の基盤となる知識を基に,独創的な智の創造に果敢に挑戦することができる。

DP6:「コミュニケーション力」

多様な文化,社会,環境の中で他者を理解し,その価値観を尊重し,適切なコミュニケーションを主体的に実践して,国際的・学際的研究を進めることができる。

DP7:「リーダーシップ・協働力」

医療・研究チームのメンバーと協働し,医療の質と研究環境の安全管理を念頭に,責任ある研究を実践することができる。

DP8:「省察力」

生涯にわたり,患者の安全を基盤に医療の質を担保し,謙虚に自己を見つめ,振り返りを通じて基礎・臨床・社会医学領域いずれにおいても研究能力を高めることができる。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

医学研究科博士課程は,生理系,病理系,社会医学系,内科系,外科系に大別され,それぞれの学系は複数の専攻で構成されている。研究指導を受ける専攻を選択し,主科目16単位,副科目10単位及び選択科目4単位の合計30単位を取得し,学位論文を提出する。コースワークとリサーチワーク(講義,演習,実習等)を適切に組み合わせた体系的な授業形態を組み入れた4年間の教育課程を通じて,主科目及びその関連分野における深い学識と独創的な研究を行うことができる能力を身に付け,研究成果を海外に発信できる十分な能力と資質をもつ者を養成することを目的とする。
本研究科の教育課程は,上記の人材の養成を実現するために以下の方針に基づいて編成・運営される。

〇生理系,病理系,社会医学系,内科系,外科系の広範な領域で研究指導科目(主科目)を設定し,研究計画に見合った幅広い知識や知見を修得することを可能とする。

・生理系は,形態生理学から細胞再生・移植医学までの10専攻から構成され,多角的な研究手法を用いて生命現象の本質を解き明かすことを目的としている。独創的かつ先進的な医学研究を推進する能力と幅広い学識を備え,国際水準で研究成果を発信できる研究者・教育者の養成を目指し指導を行う。
・病理系は9専攻で構成され,形態病理学にはじまり,微生物学,免疫学,腫瘍学,病態代謝学,臨床応用に直接関連した人工臓器・移植医学までに特化した専門性を有する指導を行う。
・社会医学系は5専攻で構成され,社会・環境,健康・疾病との関係を理解し,社会的に役立つ研究を行うために,疫学的手法・実験的手法などを研究に応用する能力が備わるよう指導を行う。
・内科系は20専攻で構成され,あらゆる疾病の病態解明,診断法・予防法・内科的治療法の確立を目指す。高度化・複雑化する内科系学の各分野の基礎・臨床研究を通して,医科学の進歩に対応し,科学的根拠に基づいた質の高い医療が実践できるよう指導を行う。
・外科系は14専攻で構成され,疾病に対して観血的手法により人体の恒常的回復を図るため,疾患の病態のみならず観血的侵襲そのものの探求が求められる。さらに損なわれた臓器または組織の機能の回復・代替補填を図るための広範の知識が必要になり,外科学に求められる臨床,基礎的研究を行えるように指導を行う。

〇研究計画に見合った領域において,高度に専門的な知識を修得することを可能とするために,特定の領域に属する科目を集中的に修得できるよう,主科目,副科目及び選択科目を設置している。

〇修得した知識及び知見を基に,学術研究の発展に寄与できる優れた学位論文を提出することを可能とするために,複数の教員による指導体制並びに関連領域の教員4名による審査体制をとることで,研究指導の強化・充実並びに学位論文の精度・質の向上を図る。

〇学術・研究交流を深めるだけでなく,修了後も相互に交流し,学系・分野を越えた人的ネットワークを形成することで,研究者及び職業人としての諸活動を促進する場を設ける。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)

自主創造の理念を念頭に,醫明博愛の実践を基盤とし,自立した研究活動の基礎となる研究能力を身につけることを目的とする。この目的のために,以下のような人材を求める。

  1. 豊かな知識・教養に基づき,独創的研究を通じて医学の発展に貢献しようという意欲を有している。
  2. 高い倫理感,論理的思考力を持ち,研究成果を世界へ発信する意欲を有している。
  3. 独自の発想を粘り強く推進する研究への意欲を有している。
  4. 協調性を有し,多分野との学際的研究を推進する意欲を有している。
  5. 研究成果を人類の幸福に役立てる意欲を有している。
  6. 生涯を通じて研究心を持ち続ける意欲を有している。

事務的な質問等については、HP右上の「お問い合わせ」から関連する部署へご連絡をお願いします。
※誹謗中傷の書き込みは御遠慮願います。