学習にあたり
〜 臨床遺伝の専門を目指す人へ 〜
臨床遺伝学は遺伝性疾患の患者さんの診療や遺伝カウンセリング、遺伝学的検査手法、ヒトゲノム研究など分子生物学、遺伝学、倫理的・法的・社会的課題(ELSI) といった広い領域にわたっています。しかし医師を含む医療者・医学者の教育課程において系統立てたカリキュラムが立てられていなかったり、講義時間が不十分であることが多々見られます。
近年次世代シークエンサーの普及とともに、医療現場では遺伝学的検査の結果を受け取ることも多くなっています。その報告書を見て、ヒトゲノムのどの遺伝子のどこに疾患に関係するもの(バリアント)が見いだされたのかをイメージ出来、見出されたバリアントが疾患の原因であるのか否かを区別する方法論を語ることが出来なければ、医療者として結果を適確にクライエントさんや患者さんに伝えることはできません。
臨床遺伝学や分子生物学では馴染みのない専門用語が多いことや、学問・産業領域の発展スピードが速いため、わかりやすい教科書や書籍が少ない印象があります。ただ最低限抑えておくべき基礎知識というものがあるのは事実です。このコンテンツでは臨床遺伝に関わる基礎知識を興味が持てるようなオンライン動画にしました。肩の凝らないような内容にとどめ、楽しみながら聴講できるようにしましたのでぜひご活用ください。