日本大学医学部内科学系 腎臓高血圧内分泌内科学分野の紹介ページです。
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当教室の特色当教室の沿革

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当教室は、昭和26年に日本大学医学部第二内科として開講されて以来、腎臓、内分泌、動脈硬化、高血圧、心臓の各班で編成され大所帯な教室として臨床・研究に携わる大勢の優秀な医師育成の原動力となっていました。
平成13年4月には内科・外科学講座の大講座へ統合する際に日本大学医学部内科学講座2部門へ名称を変更となりました。のちに、平成16年4月に始まった新医師臨床研修制度から「卒後診療に従事しようとする医師は、2年以上の臨床研修を受けなければならない」と必修化されることになりました。
そこで、平成16年4月には各診療科における大講座から臓器別の制度へ移行し、内科学講座2部門のうち循環器内科部門(心臓班)と腎臓内分泌内科部門(腎臓班、内分泌班、動脈硬化班)へ大編成となりました。
さらに、細分化した平成19年11月には新たに「日本大学医学部内科系腎臓・高血圧・内分泌内科学分野」へ名称を変更し、平成28年7月現在に至っております。

当教室の特色当教室の特色

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腎臓内科学では、腎臓が尿の生成をするために濾過、再吸収、分泌、濃縮し、成人糸球体濾過1日あたり100mL/分(glomerular filtration rate:GFR)×1440分(1日)=144Lを原尿から99%の水分を再吸収し、最終的に尿として排泄されるのは1.5Lであり、水電解質の調節、ホルモン分泌、血圧維持に関与するなど、高分化に発達した臓器を主に研究しています。

腎臓は、ネフロンという微小血管と糸球体、尿細管から構成され、小さな塊が左右腎臓で合わせて200~300万個あります。腎炎、ネフローゼ症候群など腎生検が必要な腎疾患から、高血圧、糖尿病、遺伝性疾患(主に多発性嚢胞腎)、電解質異常、膠原病、血液疾患、循環器疾患など、診断・治療には内科学全般に携わる疾患の知識が必要です。

近年、慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)という概念が世界的に提唱され、日本の成人人口におけるCKD患者数は、CKDの定義をGFR60mL/分/1.73㎡未満として約13%程度と推測され、末期腎不全による透析患者が増加しており、医療経済上も大きな問題となっています。CKDの発症には糖尿病などの生活習慣病による動脈硬化が関与し、心血管疾患、入院および死亡の危険性が高く、国民の健康を脅かすことになります。

当分野では、CKD進行抑制を目指すことを理念とした専門性の高い診療、教室員自らが腎病理診断・治療に携わり、腎代替療法の血液透析・血液濾過透析と、ベネフィットを生かせる腹膜透析に加えて、多種多様な特殊血液浄化療法であるLCAP、GCAP、LDLアフェレシスや血漿交換など、他では学べない疾患や高度な医療も多く学ぶことが可能です。

高血圧内分泌内科学では、本態性高血圧症、二次性高血圧症(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫などの内分泌性高血圧症)、妊娠高血圧症候群、悪性高血圧症、下垂体疾患(先端巨大症、プロラクチノーマ、クッシング病、下垂体機能低下症、尿崩症など)、甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病、甲状腺腫瘍など)、副甲状腺疾患(原発性副甲状腺機能亢進症など)、Ca代謝異常(高Ca血症、低Ca血症)、副腎疾患(副腎腫瘍、アジソン病など)、性腺疾患を主に診察しています。ストレス社会で増加している脂質異常症(高コレステロール血症、高脂血症、低HDL血症)、メタボリックシンドローム、高尿酸血症、肥満症(体内時計遺伝子異常など)、摂食異常症(神経性食欲不振症、過食症)の診療も取り組んでいます。

腎臓・高血圧・内分泌内科学分野としては、各々の専門性を融合できることが大きな特徴です。大学での活動は、隣接する附属板橋病院内の外来、病棟、透析室及び研究室の4部門になります。2016年5月より当科准教授であられました阿部雅紀先生が主任教授に就任され、新たな船出にて活気に満ちた若手有望医師の育成に励んでおります。

今後も臨床に還元し得る基礎及び臨床研究に積極的に取り組んで参り、更なる向上を目指しつつ、同時に地域に根付き良き医療を提供して参ります。 また、個々のライフスタイルに合わせた環境を構築できるように、収入の確保や女性医師の子育てに対する全面支援など教室内で協力し合える範囲内で生活面サポートにも取り組んでいます。

教室の更なる発展を期して、私共と一緒に創り上げる同志の方を心よりお待ちしております。

取得可能な認定医・専門医、待遇等の情報は以下リンクよりご覧ください。
入局について

臨床関係臨床関係

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新しい専門医制度は平成30年度(2018年度)から日本専門医機構が全基本領域の一斉開始を目指して、専門研修プログラムとして開始されることになりました。 予定されている新しい内科専門医制度が始まりますと、基本的には日本内科学会専攻医の登録が必要となります。当教室の主な研修施設としては、日本大学医学部附属板橋病院が中心となり、とりわけ病棟と外来業務を重点的に行うようになります。

初期臨床研修後の内科専攻研修では、内科学系サブスペシャルティ研修(ただし並行研修が認められる*)として、より高度で複雑な診療も担当するようになります。また指導医を目指す資格には、更にステップアップした専門的なことが可能となります。
*「並行研修」とは、基本領域(内科)研修中に、基本領域に含まれるサブスぺシャルティ領域を専門医になるために経験し、それをサブスぺシャルティ領域の専門研修として認めること(日本内科学会の認定医制度より抜粋)、詳細内容については関連学会リンクから日本内科学会を参照してください。

病棟業務以外としては、①各種血液浄化療法の管理と治療、腹膜透析の管理と治療は症例数が増加傾向(表) ②腎生検の施行と診断、治療 ③甲状腺生検の施行と診断など、技術的な面での習得も可能となります。

関連病院への出張では、医師としての見識を深めることとなります。各自の研究室グループにて種々のテーマをもとに臨床あるいは基礎の研究を行います。
病棟グループ構成は、病棟医長を先頭に、初期臨床研修医及び内科後期研修医、認定医及び指導医 (通常 2~3名)、4~5名で1グループの医師構成のもと腎臓・高血圧・内分泌疾患患者を受け持ちます。腎臓内科は3グループ、高血圧内分泌内科は1グループで病棟運営を行っています。

分野全体の入院患者数/年は300~400症例程度で、週1回の部長回診と症例カンファレンス(写真1,2)を積極的に取り組み、研修医や専門医を目指す若手医師の討論が出来る環境となっています。

表 令和元年度から令和3年度 腎臓高血圧内分泌内科の診療実績

令和元年度から令和3年度診療実績

カンファレンス風景 写真1
腎臓学会

カンファレンス風景 写真2
腎臓学会

研究関係研究関係

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腎臓・高血圧・内分泌内科には下記の 3つの研究室があり、各々独自の研究を進めており、国内誌、国外誌に多くの論文が掲載されています。
当教室出身には、総合内科・総合診療医学分野の相馬正義主任教授、日本大学総合科学研究所の福田昇教授、臨床検査医学分野の中山智祥主任教授、細胞再生移植学分野の松本太郎主任教授が各々の分野で活躍しており、研究のコラボレーションは可能です。

各研究室のご紹介は以下リンクよりご覧ください。
腎臓病研究室
血液浄化研究室
高血圧内分泌代謝研究室

過去の研究実績(学会・論文)は以下リンクよりご覧ください。
研究実績(学会・論文)

関連病院・学会関連病院・学会

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関連病院・学会については以下リンクよりご覧ください。
関連病院・学会