NUSMDN

日本大学医学部データネットワーク(NUSMDN)について

日本大学医学部データネットワーク(以下、NUSMDN)は、日本大学医学部附属病院で15年以上に亘り蓄積された約246万症例の臨床情報を匿名化加工し、ネットワーク化した医療情報統合分析プラットフォームです。
これまで、臨床データを活用した後ろ向き観察研究(Retrospective observational study)を実施する際、本学所属の研究者であってもこれら臨床情報にアクセスすることは容易ではありませんでした。臨床試験研究センターではこの問題を解決するために臨床情報へのアクセスを容易にし、臨床データの集計・統計処理が可能なNUSMDNを学内向けに提供しています。

現在、NUSMDNには約246万症例の患者プロフィール、診断、投薬、検査値等のデータが経時的に蓄積されています。本ネットワークに集積されている患者の年齢構成は10代未満~100代と幅広く、保険診療情報(レセプトデータ)には含まれない高齢者の医療情報を豊富に含んでいます(図1)。しかしNUSMDNに含まれる電子カルテ情報では、患者の転入前や転出後の医療情報が得られないという短所もあります。NUSMDNおよび他の医療情報データベースの特徴は表1のとおりです。

図1. NUSMDNとレセプトデータベース(JMDC)における患者の年齢構成

表1. 各医療情報データの長所と短所

  追跡性 診断情報 投薬情報 検査値 データの網羅性 情報の標準化
健診データ × ×
レセプトデータ ×
DPCデータ × × ×
NUSMDN ×

臨床試験研究センターでは株式会社4DINと協同し、NUSMDNを開発・運用しています。このサービスは246万症例分という膨大なサイズのデータセットをダウンロードすることなくクラウド上で分析可能です。プログラミングが苦手な方でもGraphical User Interface (GUI)によって直感的にデータ分析が可能であり、より自由なデータ分析を可能とするためにRstudioと連携させることも可能です。詳細は以下のリンクから:
NUSMDN利用方法について – 日本大学医学部 臨床試験研究センター (nu-clinical-research.com)

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