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当教室での研修

更新日 : 2023. 2. 16
医局風景

当教室の研修プログラムは, 教室のネットワークを駆使し,精神保健指定医(厚生労働省)および精神科専門医(日本精神神経学会)を最短の3年間で取得できるように工夫されています。3年間の専攻医研修のうち,1年目及び2・3年目のいずれかの合計2年間は,原則的に板橋病院での研修となることが当教室のプログラムの特徴です。私たちの精神科病棟は総合病院内にあり,かつ閉鎖病棟であることから、医療保護入院が必要な内因性精神障害(統合失調症や気分障害)のほか,他科との連携が必要な器質・症状性精神障害や思春期精神障害などの症例も多く経験することが出来ます。そのため,精神保健指定医や精神科専門医を取得する上で経験が求められているほとんどの疾患の診療を板橋病院で経験することが出来ます。サブスペシャリティ領域の専門家となるためのプログラムも充実しており,各専門領域の教育スタッフによる指導の下,様々なサブスペシャリティ専門医を取得することが出来ます。睡眠障害や児童精神医学領域については国内トップレベルの専門施設での研修も可能です。

当教室では, 入局された先生の各々の適性を見極めた上で,精神科医としての必要技能の習得・キャリアアップのベース作りを目的に,以下の研修プログラムを提案しています。なお, 医局員のライフイベントについては最大限に配慮しており, 結婚・出産・育児をしながら研修を続けられるようにバックアップしています。数多くの医局員が育児をしながら研修しており, 各自のペースで資格の習得を果たしています。

研修 1 年目

板橋病院にて精神医学及び精神医療の基本を学びます。病棟診療グループの一員として, 上級医の下で, 主に入院診療に従事しながら精神科医になるために必要な知識や技能を習得します。当科は閉鎖病棟を有しているため,統合失調症や気分障害だけでなく,思春期の精神障害や症状・器質性精神障害などの医療保護入院相当の症例を,上級医と相談しながら板橋病院で経験することが出来ます。また, 研修開始3ヶ月目から週1日, 精神科専門病院・一般病院精神科において地域医療の研修を開始し, 精神医学の知識と実践を結びつけるようにトレーニングします。

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研修 23 年目

医局風景

1年間は, 精神科専門病院・一般病院精神科において地域医療を中心とした研修を行います。残りの1年間は引き続き板橋病院で研修します。入院診療とともに外来診療を開始し, 上級医の指導を受けながら精神科診療における問題解決能力の向上を目指します。また, 症例報告等についての指導を受け, プレゼンテーション技能の習得を図るとともに, 専門医・臨床研修指導医になるための準備を進めます。さらに希望者については睡眠障害医療, 児童・思春期診療, 痛みセンターにおける疼痛医療, 精神科リエゾン活動, 緩和医療に参画し, サブスペシャリティ習得の基礎を積むとともに, 精神医療の専門家としてチーム医療に関わる心得を幅広い臨床実践を通じて習得します。

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研修 4 年目

精神保健指定医および精神神経学会認定専門医を取得します。板橋病院は日本精神神経学会の研修指定施設であり, 経験症例は専門医試験のケースレポートとして提出できます。 各々のケースレポートの指導は, 上級医が責任をもって行います。

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研修 5 年目以降

医局風景

各自の希望に応じ,国外留学・研修,関連のある国内研究施設への留学・研修,関連病院での専門研修や地域医療の実践など,良き臨床医として,優れた研究者としての将来に結びつく研修を行います。近年教室員が留学した施設としては,ハーバード大学,ロンドン大学, ミラノ大学, ピッツバーグ大学, パリ(デカルト)大学などがあります。専門領域により,教室に関連ある国外の他大学に留学することも可能です。また, 国立精神・神経医療研究センターや都立小児総合医療センターなど, 国内の専門施設への国内留学も活発に行われております。 板橋病院では, これまでの研修を生かして臨床の技能を発揮し,グループリーダーとして研修医や若手の指導にあたります。また, サブスペシャリティ領域の専門医取得など, 専門領域の研鑽に努めます。