渡海 菜央 矢萩 慶華当病院のスペシャリストとは 2018年資格取得/新生児集中ケア認定看護師2017年資格取得/急性・重症患者看護専門看護師16専門看護師,認定看護師,院内認定看護師など特定の領域において,より高度で専門的な看護実践の提供と,看護の質の向上に寄与する看護職員です。組織横断的に活動することやチーム医療を推進するための“調整能力”,専門的技術や知識を用いて看護職のケア技術の向上を担うための“教育力”,現場の課題を明確化し解決に導く“研究活動能力”,自らその課題に対して真摯に取り組む“自立性”が期待されます。 救急・集中領域では,0~100歳と様々な生命の危機に直面した患者さんやご家族のケアを行います。ICUや初療看護,災害看護を行う中で,患者さんやご家族はこの危機的状況の中でどのような体験をしているのか,救急場面の看護はどうみえているのかという疑問が浮かび,何かを極めたいという思いもあり専門看護師を選択しました。救急医療は,最後の砦で終わらず,人生の通過点となっています。そのため入院日数も少なく状態変化も著しい中でタイムリーに対応すること,患者さんやご家族が緊急入院を通して自分の人生(病気や大切なものは何か)を考えるきっかけとなることを心がけて看護をおこなっています。 早産児は,在胎週数によって神経学的発達が異なります。未熟な神経系発達を守り促進するためにはストレスの少ないケアが重要であり,エビデンスに基づいた優しいケアの習得を目指し,認定看護師教育課程を受講しました。現在は,赤ちゃんの反応に合わせてケアを行うことでバイタルサインが早期に安定し,穏やかに過ごせるようになることを実感しています。我が子の穏やかな様子はご家族の心理的安定にも繋がり,家族の始まりを支える一助になると考えています。単なる救命ではなく,赤ちゃんやご家族のニーズをキャッチするための感性を養いながら,発達促進や家族関係構築支援として質の高い看護を提供したいと考えています。エビデンスに基づいたニーズに合ったケアで赤ちゃんの発達促進と家族の関係構築を支援したい人生の通過点としての救急医療を患者さんやご家族が“この先”を考える時間にできるように
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