がん診療について

がんゲノム医療について

はじめに

日本大学医学部附属板橋病院は,がんゲノム医療中核拠点病院である東京大学医学部附属病院と連携し「がんゲノム医療連携病院」として「がんゲノム医療」を実施,推進しています。
2019年6月1日から「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」検査が保険承認され,2019年12月から当院でも保険診療で対応しております。

がん遺伝子パネル検査について

ゲノムとは

染色体を構成するDNAの塩基配列は遺伝情報として生命の設計図になっており,細胞の核の中に存在します。この遺伝情報全体を意味する言葉がゲノムです。個人個人の体質が異なるのはゲノムの個人差によるところが大きいとされます。原則,体のすべての細胞は同じDNA塩基配列を持っていますが,がん細胞ではDNA塩基配列に変化があります。

がんゲノム医療とは

がんゲノム医療とは,遺伝子情報に基づくがんの個別化医療の1つであり,主にがんの組織を用いて,多数の遺伝子を同時に調べ(がん遺伝子パネル検査),遺伝子の変化(変異や多型を含むバリアント)を明らかにすることにより,一人一人の体質や病状に合わせた治療を行う医療です。

がん遺伝子パネル検査とは

がん遺伝子パネル検査では,生検や手術などで採取されたがんの病理組織を用いて,高速で大量のゲノムの情報を読み取る「次世代シークエンサー」という解析装置で,1回の検査で多数(多くは100以上)の遺伝子を同時に調べます。治療に合う薬がある見つかる可能性があります。

がん遺伝子パネル検査の対象者・留意点について

検査の対象者について

がん遺伝子パネル検査は誰でも受けられるわけではありません。
一般的には,①標準治療がない固形がん(造血器腫瘍は含みません),②局所進行もしくは転移があり,標準治療が終了した(終了見込みを含む)固形がんの方で,次の新たな薬物療法を希望する場合に検討します。また,全身状態などの条件もあります。

留意点について

検査の結果,治療に結び付く遺伝子の変化が見つからない場合もあります。がんの種類にもよりますが,治療選択に役立つ可能性がある遺伝子の変化は,約半数の患者さんで見つかります。遺伝子の変化があっても,使用できる薬がない場合もあり,がん遺伝子パネル検査を受けて,自分に合う薬の使用(臨床試験を含む)に結び付く人は全体の10%程度といわれています。

当院の流れについて

  1. がん遺伝子パネル検査をご希望の方は現在治療を担当している主治医に相談してください。
    主治医が過去に採取した検体量が遺伝子パネル検査に充分であるか否かを病理部に確認します。(充分な検体量が無い場合には主治医から患者さんに連絡を入れます。)
  2. 患者さん,主治医,遺伝カウンセラーと調整し遺伝カウンセリング日を決定します。
  3. 遺伝カウンセラーより遺伝子パネル検査について説明し,検査を行う場合には同意書を記入し,遺伝カウンセリング料(自費診療扱い 5,500円)をお支払いいただきます。
  4. 遺伝カウンセリング後,次回診察後に検査実施料(24,220円 ※3割負担として計算後の額です)をお支払いいただきます。
  5. 病理部について遺伝子パネル検査のための標本を作製し,検査機関へ提出します。
  6. 解析結果返送後,院内検討会を行います。
  7. エキスパートパネル(東大病院との合同カンファレンスを指します)にて治療法等を検討します。
  8. 遺伝カウンセラー,化学療法認定看護師,主治医から検査結果をご説明し,今後の治療について相談・検討をします。
    ※説明後,検査説明料(144,220円 ※3割負担として計算後の額です)とがん患者指導管理料(1,500円 ※3割負担として計算後の額です)をお支払いいただきます。

お問い合わせ

現在治療を担当している主治医にご相談ください。

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