赤血球製剤の適正使用基準

 
同種血の問題点から待機的外科手術は必ず、自己血輸血の可能性を考慮して下さい。止むをえず同種血輸血を行う場合は以下の基準に沿い適正に使用して下さるようお願いします。
 
I.赤血球輸血基準:
 1.急性出血時
   Hb 6g/dl以下になった時に赤血球輸血を考慮する。
 2.血液疾患に伴う貧血
   1)Hb 7g/dl以上
    原則として輸血の適応はないが、循環動態から慎重に判断する。
   2)Hb 7g/dl未満
    鉄剤、ビタミンB12、葉酸、エリスロポエチンなどの投与によって改善されるか?
           改善されないようであれば、輸血を考慮する。        
 
 3.慢性出血性貧血
      全身状態が良好な場合は、Hb 6g/dl以下になった時に赤血球輸血を考慮する。
 4.術中投与
         循環血液量に対する出血量の割合が20%未満の場合は、原則として輸血の適応はない。
  
   通常はHbが7〜8g/dl程度あれば十分な酸素の供給が可能であるが、冠動脈疾患などの心疾患あるいは肺機能障害や脳循環障害のある患者では、Hb値を10g/dl程度に維持することが推奨される。

 

U.適正使用量の設定:
 
予測上昇Hb値(g/dl)= 投与Hb量(g)/ 循環血液量(dl)
   
循環血液量 : 70ml/kg {循環血液量(dl)= 体重(kg)× 70ml/kg/100}
 
 400ml製剤が一般的です。少なめの偶数単位数をオーダーして下さい。
 輸血後は血液検査を行い輸注効果を判定し以後の輸血計画の参考にします。
 
V.製剤の選択:
 1.自己血輸血が可能かの検討
 2.同種血輸血の選択
   1)Type & screenやMSOBOSの検討
   2)製剤種の選択
    赤血球製剤:殆どの赤血球輸血時
    洗浄赤血球製剤:輸血時にアレルギー反応出現時
    
W.オーダー時の注意点:
 1.輸血室から搬出する単位数は一回につき4単位迄です。
1)輸血室から出庫された製剤は品質管理上、返却は原則として出来ません。
2)大量出血が予測される患者の場合には輸血室で予約製剤として管理しますので輸血室にご連絡下さい。
3)有限の血液製剤を再利用を含めて有効に利用するために御協力をお願いします。
 2.交差試験用血液は採血者を明記の上、提出して下さい。

1)血液型がすでに登録されている患者は夜間、日直ともコンピューターとの照合により血液型確認を行い、従来の主治医による血液型確認は行いません。

2)採血者名が記入されていない交差試験用血液は受け取れませんので注意して下さい。

 3.上記基準に則さないオーダーに関しては輸血室から主治医に連絡します。
 
X.その他:
   輸血副作用出現時は輸血室にご連絡下さい。