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医学部長ごあいさつ
     
日本大学は、1889年に開学されて以来、119年の歴史を歩みながら、100万人の卒業生とともに、仲間との絆を大切にする学風を育んできました。この学風は、医学教育にも脈々と流れており、それが独特の伝統を生み出す土壌になっています。

日本大学の特徴は、幅広い総合力とその連携にあります。日本大学は、あらゆる分野で知識と技術を蓄積しているだけでなく、それぞれが緊密に連携することによって大きな力を発揮しています。医学部は、歯学部、薬学部、生物資源科学部などの生物系学部と教育および研究において協力し合っています。理工系学部とは、高度医療のための医工連携を進めています。人文・社会系学部とは、人間と社会の係わり合いについて広い視野から共同作業をしています。

日本大学医学部長 片山容一
日本大学医学部長
片山容一

(脳神経外科学系神経外科学分野)

日本大学の3付属病院は、地域医療に貢献するとともに、多くの分野で最先端の高度医療を提供しています。それと同時に、他の病院や診療所との緊密なネットワーク形成を心がけています。日本大学が連携している基幹病院は50を超えています。日本大学の持つ総合力とその連携は、学界はもちろん、財界あるいは官界や政界にも広がっています。医学部も、国会議員や大臣を何人も生み出しました。日本医師会には、もっとも多くの代議員が参加しており、地域医師会では多くの医師会長を輩出しています。

日本大学は、このような総合力とその連携を背景としながら、病院長の主導のもとに温もりのある初期研修プログラムを形成しています。また、臨床的な問題意識を持つ医師が行う研究には独自の価値があるという考え方から、横断型医学専門教育プログラムを大学院医学研究科に開設しています。このプログラムでは、専門医資格の取得を目指す後期研修を進めながら、同時に学位(博士)も取得できるように物心両面の支援をしています。

医師の知識や技術は、ヒポクラテスの誓いにも述べられているとおり、先輩から引き継ぎ後輩に引き渡すことによって大きな力を発揮するものです。一人の医師が単独で成し遂げ得ることは限られています。ですから、医師という職業を選んだ者の間には、世代を超えて絆が生まれます。日本大学の医学教育は、そんな仲間を生涯にわたって大切にすることを重視しています。

初期研修および後期研修には、研修そのものの他にも重要な意味があります。医師としての仲間を得ることです。目標とすることのできる先輩や、尊敬することのできる後輩を持つことが、医師としての人生に豊かさを与えてくれます。医師としての自己を実現するメカニズムは、医師と患者の関係だけではなく、医師がお互いに教えたり教わったりする関係にも働いているからです。日本大学は、そんな仲間を得ることのできるところです。

日本大学には、その卒業生に限らず誰でも仲間に迎え入れるおおらかさがあります。実際に、日本大学の教員の約半数は他大学の卒業生です。古い大学にありがちな学閥はありません。一人でも多くの研修医とともに、仲間の輪を広げたいと念願しています。
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