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診療科トピックス 神経内科

神経内科を受診する患者さんの症状は,頭痛,しびれ,歩行障害,ふるえ,麻痺,めまい,物忘れ,けいれんや失神など様々です。神経系(脳・脊髄・末梢神経・自律神経)と骨格筋(神経筋接合部を含む)の全体を診て,その障害を総合的に診断し,内科的に治療する科です。精神疾患・心療内科的治療が必要な場合は,精神科あるいは心療内科へ紹介しますし,外科的な治療が必要な場合は,適宜,脳神経外科,整形外科に紹介します。

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神経内科では,はじめに詳細な病歴の聴取を行います。その後,神経内科の最も得意とする神経診察を行います。上記のような症状の原因が大脳系,小脳系,脳幹,末梢神経にあるのか推測致します。その後,必要に応じて血液,生化学,尿,各種画像検査,神経機能検査を加えることによって診断,治療していきます。

神経内科では神経系の診察が最も重要です。この診察と御病気・検査の説明を合わせますと非常に時間がかかります (40分〜60分)ので,ご理解の程お願い申し上げます。

神経診察以外に主な治療,検査を列挙すると下記のようなものがあります。

MRI検査など

ご存じの方も多いと思いますが,脳卒中(脳梗塞,脳出血など,脳腫瘍,多発性硬化症,認知症,脊椎・脊髄疾患などの診断・治療には欠かせない検査です。また,頭部CTは,脳出血・くも膜下出血には頭部CT検査も行います。

髄液検査

髄膜炎,脳炎,くも膜下出血,多発性硬化症,ギラン・バレー症候群などの診断・治療には欠かせない検査です。ベッドに横向きに寝て,踵を抱えるようにしてできるだけ背中を丸めます。消毒をしたあと,腰の上部に局所麻酔をしたあと,針を刺し入れて髄液を採取します。

正常の髄液は無色透明ですが,白く濁っているときには,髄膜炎や脳炎を考えます。この場合は顕微鏡でみると白血球またはリンパ球が多くなっています。赤色 (血性) のときは,くも膜下出血を考えます。

髄膜炎や脳炎では,タンパク質濃度も高くなっていますが,白血球またはリンパ球が増加していなくてタンパク質濃度だけが高くなるとギラン・バレー症候群などを考えます。

脳波,針筋電図,末梢神経伝導速度,誘発筋電図など

脳波検査をすることにより,てんかん,脳炎,意識障害などの有無・程度をみることができます。針筋電図は筋力低下の原因を確かめるときに行います。動かない原因が末梢神経にあるのか筋肉自体にあるのかの大まかな目安がつきます。

筋強直性ジストロフィーなどでは,急降下爆撃音などの特徴的な所見が得られます。末梢神経伝導速度では末梢神経障害(手足がぴりぴりするなどの症状があります。)の有無や程度がわかります。

誘発筋電図は,重症筋無力症の診断に有用です。また,脊髄・脳の中の状態を知る誘発電位検査も各種あります。

脳血流検査

認知症の原因検査には今や欠かせない検査となっています。アルツハイマー病,前頭側頭型認知症,レビー小体病,脳血管性認知症などの診断・鑑別の補助検査として有用です。

微量の放射性同位元素123I(ヨウ素)や99mTc(テクネチウム)を注射します。その後,特別なシンチカメラを使って,脳の中の血液の流れを画像化します。血流の低下している部分を見つけたりする方法です。

ボトックス治療

顔面痙攣(片側の顔面全体がぴくつく),眼瞼痙攣(瞼のまわりがぴくつく),頸性斜頚(首が自然に傾く)などに適応があります。

ボトックスは,ボツリヌス菌のA型という血清型毒素だけを精製した製剤です。ボトックス注射は,痙攣や緊張が高まっている筋肉に注射をして筋肉を弛緩させることによって効果を発揮します。なお美容整形などでは,しわとりにも使用されていますが,当科では上記3種の疾患のみに行っています。

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神経内科部長
亀井 聡

診療科から

神経系の診察が最も重要です。この診察は非常に時間がかかります。ご理解の程お願い申し上げます。

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