診療科の話題

診療科トピックス 小児科・新生児科

1.川崎病に対するガンマグロブリン、ステロイド、免疫療法

川崎病に対する大量ガンマグロブリン療法、ステロイド療法、インフリキシマブ、ウリナスタチン、シクロスポリンA、血漿交換などの加療を多数経験しております。
また,冠動脈障害に対する早期診断法を確立しており,ロータブレーター(rotablator)や冠動脈バイパス術(AC bypass術)などの経験も豊富です。

2.心疾患への先進診断技術

診断には、心疾患の種類に応じて、心臓超音波(経胸壁エコー、経食道エコー)法、核医学、MRI検査、マルチスライスCTなど、より侵襲(痛みや出血を伴う処置)の少ない方法で画像診断を行います。さらに詳細な画像が必要な場合は、入院をしていただき心臓カテーテル法も行ないます。

3.劇症型心筋炎に対する心肺補助循環療法

死亡率の非常に高い劇症型心筋炎に対する心肺補助循環療法は,15年以上の経験があります。最重症の劇症型心筋炎患者に対して行う早期からの心肺補助循環により,救命率向上を目指しています。

4.小児の生活習慣病(肥満・高脂血症・高血圧)に関する診療

小児科外来では,幼児期から思春期にかけての高度肥満の診療を行っています。肥満の原因には実に色々なものがありますので,単に体重減少を目指すだけでは,肥満の治療は有効ではありません。環境整備と生活習慣の改善が無理なく行えて初めて成功します。このためには体重グラフを自分でつけて,ひと目で体重変化が分かるようにした行動変容療法が重要です。また,独特の食事療法と身体活動を活発化させる方法を管理栄養士や心理療法士と協調して行っていきます。私たちは日本肥満学会からの肥満症治療専門病院の認定を受けています。

5.小児期・若年期からの動脈硬化の進行に関する治療

小児の高脂血症に対しては,遺伝的高脂血症や家族性高脂血症など特殊な原因による高脂血症を数多く扱っており,その診断と治療に関する専門性には定評があります。また,高血圧の小児期における特殊性を踏まえた,診断治療が可能です。

6.小児がんに対する集学的治療

小児がんに対しての都内でも数少ない専門施設です。当院は、従来から血液悪性疾患や固形腫瘍の診療と研究に取り組んできたことから、2013年に東京都小児がん診療病院に認定されました。

小児のがんは最も多い急性リンパ性白血病でも年間600例余りと、成人のがんに比べとても少ないことが特徴です。また、非腫瘍性疾患である再生不良性貧血も年間わずか100人という発症頻度です。このため、日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)をはじめとする疾患別の治療研究会の努力により、日本のどの施設でも同じ治療が受けられるよう標準治療が整備されてきました。当科でもこれらのグループが立案した臨床研究に参加しており、これを標準的治療として診療を行っています。

一方、これらの標準治療では治療が難しい例に対しては、1例ごとに病態の詳細な解析と過去の論文の検討を行い、移植治療を含めた最適な治療法の選択をしています。小児科・小児外科・脳外科・整形外科・泌尿器科・放射線科等と協力して,総合的な治療(集学的治療)を積極的に行っています。また,各科が参加して定期的に開催される小児腫瘍カンファレンスは30年以上の歴史があり各診療科の意見に基づき治療方針の決定を行っています。

7.小児がん・血液疾患・先天性代謝疾患に対する造血細胞移植療法

板橋病院小児医療センターには2床の無菌室が有ります。1985年に初めての移植を行ってからたくさんの造血細胞移植療法(自家・血縁・非血縁,骨髄・末梢血幹細胞・臍帯血)を行っています。これまでに白血病・悪性リンパ腫・再生不良性貧血・免疫不全症・代謝異常症・神経芽腫を中心に250例以上に移植を実施しており,その成績は我が国でもトップクラスです。

小児科病棟内には血縁者からの移植ができるクリーンルームも併設しており、移植時には血液グループの医師が毎日回診します。

8.小児血液腫瘍疾患患児に対する精神的および身体的疼痛緩和治療

小児血液腫瘍疾患罹患時の精神的および身体的疼痛緩和治療や,終末期の疼痛緩和治療について,ペインクリニックや緩和ケアチームと協力して,薬物療法だけでなく精神的ケアを含めて積極的に行っています。

9.小児血液腫瘍疾患経験者に対する長期フォローアップ外来

全国的な研究グループによる長期フォローアップ拠点病院の指定を受けており,治療が終了した小児血液腫瘍疾患経験者に対して,種々の長期的な問題点につき綿密な長期フォローアップを外来で行っています。大学病院の特色を生かし,問題となる専門領域の医療スタッフと協力して行います。

10.急性脳症に対する軽度低体温療法

東京都の指定するこども救命センター4施設のうちの一つであり、3次救急まで受け入れ体制があることから、救命救急センターと連携して、重症な神経救急疾患の診療も行っております。

緊急の集中治療を必要とする急性脳症や化膿性髄膜炎などの内因性疾患や,乳幼児の虐待などの外因性疾患の診療を行っています。特に急性脳症では脳機能の保護のための軽度低体温療法を行い,重症例での予後の改善を認めています。

11.幼児期の発達障害に対する臨床心理士・保育士・音楽療法士による療育

近年社会的に関心が高まっている発達障害に関しては、完全予約制で発達専門外来を設けており(4歳以上)、発達に心配のある患者さんの面談を小児神経科医とともに臨床心理士も同日に個別に行い、医療の介入が必要な患者さんのアセスメントを行い治療介入するとともに集団へ適応できるように環境調整を行っています。ソーシャルスキル・トレーニング(SST)は行っておりませんが、SSTが必要と考えられた患者さんには、民間の療育を含めたアドバイスを行い、必要に応じてペアレントトレーニングを行っています。ペアレントトレーニングのみ希望での受診はお受けしておりません。心理士・保育士・音楽療法士と協力して,幼児期の発達障害に対して外来での療育を行っています。

12.心の問題を抱えた学齢期の不登校や神経性食欲不振症などの入院治療

学齢期の不登校や神経性食欲不振症などに対しては,外来では対応しきれないほどの心の問題を抱えた場合に入院して治療を行っています。入院に際しては千代田区の日本大学病院と連携する場合があります。

13.小児糖尿病に対するインスリンポンプ療法

1型糖尿病の患者様にはアナログ製剤を用いた頻回インスリン注射法(MDI)によるインスリン強化療法の他に、インスリンポンプ治療(CSII)やパーソナルCGM(持続皮下グルコースモニタリング)機能を搭載したインスリンポンプ(sensor augmented pump ; SAP)、最も新しいSAP療法として低血糖を回避するための機能が搭載された低血糖前一時停止機能(predictive low glucose suspension)付きインスリンポンプによる治療も積極的に行っております。その他、日本初のパッチ式インスリンポンプや最新のパーソナルCGM、インクレチン関連薬、SGLT2阻害薬などを用いた最新の治療を提供しております。

14.難治性ネフローゼ症候群に対する多施設共同研究

難治性ネフローゼ症候群に対しては、ステロイドパルス、免疫抑制剤、リツキシマブ治療、血漿交換、LDL吸着療法など、高度な治療が可能です。腎生検による組織診断を行っています。また、国内多施設共同研究として行っている、難治性ネフローゼ症候群に対する臨床研究や治療研究に参加しています。

15.敗血症性ショックに対するエンドトキシン吸着療法

新生児集中治療は平成13年4月に総合周産期母子医療センターが板橋病院に開設され、NICU12床、GCU24床です。平成21年3月より東京都スーパー総合周産期センターに指定されています。敗血症性ショックに対するエンドトキシン吸着療法、新生児低酸素性虚血性脳症に対する低体温療法や新生児遷延性肺高血圧症に対する一酸化窒素吸入療法、高アンモニア血症や腎不全に対する血液透析などの高度医療も行っています。

16.NICU退院支援

当院の新生児医療は、故馬場一雄教授が基礎を築いた長い歴史があります。板橋病院には総合周産期母子医療センターがあり、さらに東京都スーパー総合 周産期センターにも指定され、重症な新生児の入院も数多く受け入れています。周生期に生じた様々な病態により、運動・嚥下・呼吸機能などに障害を残す患者さんもいらっしゃいます。家庭での医療的ケアを必要とする患者さんに対して、新生児科医とともに、小児神経専門医・小児外科・耳鼻科・脳外科等と連携し、患者さんと家族のQOLに配慮したケアを行い、訪問診療・訪問看護などにつなげるコーディネートも行っています。

17.入院児の療養環境

板橋病院小児医療センターでは,入院しても生活の質(QOL)が低下しないように,また勉学が妨げられないように入院中のこどもたちの療養環境の整備を積極的に行っています。

病棟では院内保育士による保育を行い,クリニクラウン協会や患者家族の会(元気の会)などのボランティアグループの協力も得て,様々な催し物を定期的に行っています。

長期入院中でも学業が中断しないように,病院8階に独立した学習室「ゴールドリボン学習室」を設け,都立北養護学校の先生方による訪問学級授業を行っています。また学習ボランティアによる読み聞かせや学習補助も毎週行っています。

診療科から

セカンドオピニオンを受け付けていますので,どうぞご遠慮なく小児科外来(内線3130)または医療連携センター(内線3184)へご連絡ください。それぞれの担当医師をご紹介いたします。

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