診療科の話題

診療科トピックス 小児・新生児病科

1.頻拍性不整脈に対する高周波カテーテルアブレーション

小児頻拍性不整脈や先天性心疾患術後頻拍性不整脈に対する高周波カテーテルアブレーションは,東日本で最多の症例数を誇っています。その成績はトップクラスで多くの大学病院・小児病院から紹介を受け治療にあたっています。

2.川崎病に対する大量 ガンマグロブリン療法

川崎病に対する大量ガンマグロブリン療法は,当院ではすでに15年以上行っており,1000例以上の経験があります。また,冠動脈障害に対する早期診断法を確立しており,ロータブレーター(rotablator)や冠動脈バイパス術(AC bypass術)などの経験も豊富です。

3.劇症型心筋炎に対する心肺補助循環療法

死亡率の非常に高い劇症型心筋炎に対する心肺補助循環療法は,10年以上の経験があります。最重症の劇症型心筋炎患者に対して行う早期からの心肺補助循環により,多くの患者を救命してきました。

4.重症心不全に対する心臓再同期療法

小児重症心不全に対する心臓再同期療法(ペースメーカー治療の一種)を行っています。豊富な電気生理学的検査の経験と,最新鋭の心エコー装置により,術前,術後の評価も万全に行えます。

5.小児がんに対する集学的治療

小児がんに対しての都内でも数少ない専門施設です。小児科・小児外科・脳外科・整形外科・泌尿器科・放射線科等と協力して,総合的な治療(集学的治療)を積極的に行っています。また,各科が参加して定期的に開催される小児腫瘍カンファレンスは25年以上の歴史があり各診療科の意見に基づき治療方針の決定を行っています。

6.小児がん・血液疾患・先天性代謝疾患に対する造血細胞移植療法

板橋病院小児医療センターには2床の無菌室が有ります。1985年に初めての移植を行ってから25年間にわたり造血細胞移植療法(自家・血縁・非血縁,骨髄・末梢血幹細胞・臍帯血)を行っています。これまでに白血病・悪性リンパ腫・再生不良性貧血・免疫不全症・代謝異常症・神経芽腫を中心に200例以上に移植を実施しており,その成績は我が国でもトップクラスです。

7.小児血液腫瘍疾患患児に対する精神的および身体的疼痛緩和治療

小児血液腫瘍疾患罹患時の精神的および身体的疼痛緩和治療や,終末期の疼痛緩和治療について,ペインクリニックや緩和ケアチームと協力して,薬物療法だけでなく精神的ケアを含めて積極的に行っています。

8.小児血液腫瘍疾患経験者に対する長期フォローアップ外来

全国的な研究グループによる長期フォローアップ拠点病院の指定を受けており,治療が終了した小児血液腫瘍疾患経験者に対して,種々の長期的な問題点につき綿密な長期フォローアップを外来で行っています。大学病院の特色を生かし,問題となる専門領域の医療スタッフと協力して行います。

9.急性脳症に対する軽度低体温療法

緊急の集中治療を必要とする急性脳症や化膿性髄膜炎などの内因性疾患や,乳幼児の虐待などの外因性疾患の診療を行っています。特に急性脳症では脳機能の保護のための軽度低体温療法を行い,重症例での予後の改善を認めています。

10.幼児期の発達障害に対する臨床心理士・保育士・音楽療法士による療育

臨床心理士・保育士・音楽療法士と協力して,発達専門外来や音楽療法・行動療法などを通して,幼児期の発達障害に対して外来での療育を行っています。

11.心の問題を抱えた学齢期の不登校や神経性食欲不振症などの入院治療

学齢期の不登校や神経性食欲不振症などに対しては,外来では対応しきれないほどの心の問題を抱えた場合に入院して治療を行っています。

12.小児の生活習慣病(肥満・高脂血症・高血圧)に関する診療

小児科外来では,幼児期から思春期にかけての高度肥満の診療を行っています。肥満の原因には実に色々なものがありますので,単に体重減少を目指すだけでは,肥満の治療は有効ではありません。環境整備と生活習慣の改善が無理なく行えて初めて成功します。このためには体重グラフを自分でつけて,ひと目で体重変化が分かるようにした行動変容療法が重要です。また,独特の食事療法と身体活動を活発化させる方法を管理栄養士や心理療法士と協調して行っていきます。私たちは日本肥満学会からの肥満症治療専門病院の認定を受けています。

13.小児期・若年期からの動脈硬化の進行に関する治療

小児の高脂血症に対しては,遺伝的高脂血症や家族性高脂血症など特殊な原因による高脂血症を数多く扱っており,その診断と治療に関する専門性には定評があります。また,高血圧の小児期における特殊性を踏まえた,診断治療が可能です。

14.胎盤血輸血

胎盤血輸血とは,臍帯および胎盤内に残存する血液を,出生時に児に戻す輸血のことを言い,主に早産児に対して行います。児の循環血液量を増加させ,貧血の予防や循環状態を早期に安定させることを目的に行っています。

15.臍帯血自己血輸血

胎児診断で出生後早期に外科的治療が必要であると診断し,手術時には出血量が多いと予測できる疾患に対しては,臍帯血を出生後直ちに処理して保存し,その保存した血液を手術時に自己血として輸血するといった臍帯血自己血輸血を行っています。これにより他人からの輸血(同種血輸血)を減らす努力をしています。

16.その他

こどもの療養環境

板橋病院小児医療センターでは,入院しても生活の質(QOL)が低下しないように,また勉学が妨げられないように入院中のこどもたちの療養環境の整備を積極的に行っています。

病棟では院内保育士による保育を行い,クリニクラウン協会や患者家族の会(元気の会)などのボランティアグループの協力も得て,様々な催し物を定期的に行っています。

長期入院中でも学業が中断しないように,病院8階に独立した学習室「ゴールドリボン学習室」を設け,都立北養護学校の先生方による訪問学級授業を行っています。また学習ボランティアによる読み聞かせや学習補助も毎週行っています。

板橋病院内の施設には,遠方からの入院患者のご家族のために滞在施設(5部屋・1泊1000円)を設けています。

2.臍帯血バンク

板橋病院内には臍帯血バンク(平成18年にISO2001を取得)を設置し全国に臍帯血を供給しています。臍帯血バンクの研究部門では血管外科,循環器内科,血液膠原病内科,細胞再生移植医学分野と協力し,幹細胞を用いた血管再生をはじめとする再生医療の開発や造血幹細胞の臨床応用に向けた研究を積極的に行っています。

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小児・新生児病科部長
高橋 昌里

診療科から

セカンドオピニオンを受け付けていますので,どうぞご遠慮なく小児科外来(内線3130)または医療連携センター(内線3184)へご連絡ください。それぞれの担当医師をご紹介いたします。

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