形成外科
診療内容
頭部・顔面・手・足など,外から見える部分を中心に,先天的な(生まれつきの)形の異常および後天的な体表面の腫瘍,変形,外傷,瘢痕(創痕)などを対象にする外科です。とくに顔面では皮膚軟部組織の損傷だけでなく骨折も対象としています。また腫瘍切除後の組織欠損や運動機能の修復・再建にも積極的に取り組んでいます。
形成外科で診療している疾患
- 体表面の先天異常
- 口唇裂(みつくち)口蓋裂,先天性眼瞼下垂症,耳の変形(小耳症,折れ耳,埋没耳,耳瘻孔,副耳など),手足の異常(多指(趾)症,合指(趾)症,短指(趾)症など),胸部・乳房の変形,臍突出症(でべそ)など
- 頭蓋顎顔面外科
- 顔面外傷,顔面骨骨折(鼻骨,頬骨,眼窩骨など),頭蓋・顔面・顎の変形や先天異常,熱傷(やけど),凍傷難治性皮膚潰瘍,褥瘡(床ずれ),瘢痕(きずあと)・ケロイド・瘢痕拘縮(ひきつれ)・外傷や熱傷後の禿髪(はげ),皮膚皮下腫瘍,母斑,血管腫(しこり,ほくろ,あざ)
- 手足の外科
- 手足の外傷(切断指再接着を含む),爪の変形(陥入爪,巻爪),糖尿病性壊疽,リンパ浮腫
- 乳房の形成
- 乳房切除後の再建,乳房下垂,陥没乳頭
- シミ・ソバカス・小じわ
- レチノール酸(ビタミンA誘導体)による治療
- 腋臭症(わきが)
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- 顔面神経麻痺
- 眉毛,眼瞼,頬,口角の垂れ下がり,神経移植や筋肉移植による治療
- 腱膜性眼瞼下垂症(老人性または加齢性)
- 上まぶたが下がり頭痛や肩こりの原因になることがあります
- 再建外科
- 頭頚部再建,外陰部・陰茎再建,皮膚・脂肪・骨・筋肉・腱などの移植
- 胸郭変形(漏斗胸・鳩胸)
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形成外科で扱う疾患に関しての詳細は,日本形成外科学会のホームページへ
特徴・特色
- 患者さんのニーズを踏まえ,最も適した治療法を選択しています。さらに治療法ならびに起こり得るリスクを十分に説明し,患者さんの納得・了解を頂いてから手術を行うことにしています。
- 外傷や手術創は,治癒後もテーピング療法などのアフターケアを行い,創痕が目立たないように配慮しています。
- 皮膚皮下良性腫瘍摘出術では,部位にかかわらず創痕を最小限にするように配慮しています。特に肩部背部の皮下脂肪腫では,内視鏡を用い,創痕が目立たない腋窩からのアプローチでの摘出をおこなっており,美容的効果を上げています。
- 耳鼻咽喉科,整形外科,皮膚科,外科など各科と連携して悪性腫瘍切除後の皮膚軟部組織や骨の欠損に対して,マイクロサージャリーなどの先進技術を用いた遊離組織移植術を行い,患者さんの良好な機能的・整容的回復を目指しております。
診療体制
- 外来は月曜日から土曜日の午前に診療行っています。また,顔面外傷,手足の外傷(指腱断裂・切断を含む)などの救急外傷は,随時受け入れています。
- 専門外来は,トレチノイン(シミ)外来(月・金:午前),創傷治癒外来(火:午前)を行っています。なお,専門外来については予約制となっています。
- 手術(入院・外来)は,外来診察時に症状などに応じて患者さんと相談の上,日程を決めています。
その他
当病院は,日本形成外科学会認定施設です。