お知らせ

脳卒中ケアユニット(SCU:Stroke Care Unit)の新設について

2008.07.29

我が国の脳卒中による死亡者数は第3位であり,また,たとえ救命されても麻痺などの重篤な障害を残す可能性が高い病気です。現在の脳卒中患者数は約170 万人とされていますが,今後,高齢化が進行するに従い2020年には300万人に達すると予測されています。適切なリハビリテーションを行わないと麻痺などのために寝たきりになることがあり,現在要介護者の原因のトップは脳卒中であり医療費が最もかかる疾患の一つです。

脳卒中は我が国の医療において極めて重要な疾患と考えられます。2005年には,脳梗塞に早期に投与すると転帰の改善が可能とされている薬として,組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)が認可されました。この薬を有効に使用するには発症から3時間以内に投与する必要があり,脳卒中救急医療体制の確立が急務です。「早期」に脳梗塞を発見して,「早期に救急車」でこの薬を投薬する病院に搬送し,「早期に脳梗塞を診断」した上で,この薬を投与することの重要性が強調されるようになりました。

脳梗塞は,初期の救急体制からその後のリハビリテーションも含めた,一貫した治療体制を組む必要があります。そのため近年,脳卒中の治療を円滑に行うために脳卒中ケアユニット (SCU:Stroke Care Unit)という概念が確立してきました。SCU とは,治療開始が3時間以内と限られているt-PAを遅延無く投与するために常に救急体制とリンクを行い,また,脳卒中の発症後のリハビリテーションをすぐにでも開始できるようなシステムを持った病床です。SCUに入室することにより脳卒中の転帰が良くなったとの報告が多数見受けられます。

この様な状況の下,日本大学板橋病院救命救急センターでは6床の脳卒中ケアユニット(SCU:Stroke Care Unit)ベッドを新設いたしました。当センターは,今後,高齢化社会に向けて激増することが予測される脳卒中診療の新たな構築に向けて,より良い地域医療を提供するために日夜診療に励んでおります。

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