各部門の紹介

第三臨床化学検査室(生化学検査室)

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生化学自動分析装置

血液(血清)や尿などに含まれている成分の測定を夜間・休日に関わらず24時間体制で測定しています。

当院では,診察前に患者さんの血液検査を行い,検査結果をもとに「診察前検査」を実施しており,それぞれの診療科に検査結果を迅速に報告しています。

採血から測定まで

患者さんから採血した血液を遠心機にかけて血清と血球成分(赤血球,白血球,血小板など)に分離し,血清を検査材料(検体)として測定しています。

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おもな生化学検査の内容

血液(血清)は,全身のあらゆる組織を循環して細胞に栄養分とさまざまな物質を供給すると同時に,組織から老廃物を受け取って運ぶ役割をしています。病気の診断や治療の効果判定のために複数の検査項目を組み合わせて血清成分の測定をしています。

肝臓機能検査

AST(GOT),ALT(GPT),ALP(アルカリ性フォスファターゼ),γ-GT(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ),総ビリルビンなど

腎臓機能検査

尿素窒素,クレアチニンなど

心筋梗塞など心臓機能検査

CK(クレアチンキナーゼ),CK-MB,トロポニンI など

栄養状態の指標や炎症の有無など,全身状態を調べる検査

アルブミン(ALB),総コレステロール(TC),CRP(C 反応性蛋白),LD(乳酸脱水素酵素)など

糖尿病の診断や血糖値のコントロール指標になる検査

血糖(グルコース),HbA1c(ヘモグロビンA1c),グリコアルブミンなど

動脈硬化,高脂血症などの検査

総コレステロール(TC),HDL コレステロール(HDL-C),LDL コレステロール(LDL-C),中性脂肪(トリグリセライド)など

おもな検査項目の説明

総蛋白(TP),アルブミン(ALB)

栄養状態および肝・腎機能の機能を評価します。低い場合は,栄養不良や肝臓病を疑います。

総ビリルビン

肝機能障害や胆石などの胆汁の通りがふさがれると,血液中にビリルビンが上昇します。肝疾患の診断,黄疸の鑑別に用います。

AST(GOT)

代表的な肝機能の指標です。肝細胞障害で血中に逸脱しますが,骨格筋,心筋,赤血球などの破壊でも上昇します。

ALT(GPT)

肝細胞の破壊に伴い血中に逸脱する酵素です。肝障害時に上昇します。

CK(クレアチンキナーゼ)

骨格筋や心筋の崩壊を反映して上昇する酵素です。急性心筋梗塞,多発性筋炎などで上昇します。

尿素窒素,クレアチニン

代表的な腎機能の指標となる検査です。腎機能の低下,腎不全などで上昇します。

CRP(C 反応性蛋白)

炎症性疾患や体内組織の崩壊がある場合に血中で増加し,炎症マーカーとして用いられています。

血糖(グルコース)

糖尿病を診断するための検査です。食事の影響を大きく受け,食後に上昇します。

中性脂肪(トリグリセライド)

増加した状態が続くと動脈硬化などの危険因子となります。食後は高値になるため,採血は空腹時に行います。

総コレステロール(TC)

ホルモン,胆汁酸,細胞膜の材料として体には,なくてはならない成分です。コレステロールの数値が高いと動脈硬化,糖尿病になる危険因子となります。

LDL コレステロール(LDL-C)

LDL コレステロールは,悪玉コレステロールと呼ばれ,肝臓から全身の細胞へコレステロールを運ぶ役割をしています。必要以上に多くなると細胞や血液中にコレステロールが溜まって動脈硬化の危険因子となります。

HDL コレステロール(HDL-C)

HDL コレステロールは,善玉コレステロールと呼ばれ,血液中や血管壁に付着する余分なコレステロールを取り除いて肝臓へ運ぶ役割があります。低値は動脈硬化の危険因子となります

『乳び』とは?

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通常の血清
(黄色)
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乳び血清
(白濁)

血液中に存在する脂質には,中性脂肪(トリグリセライド),コレステロール,リン脂質,遊離脂肪酸などがあります。とくに中性脂肪が増えた状態が続くと,血清が牛乳を混ぜたように白く濁ります。健常者でも食後,あまり時間を置かないで採血すると血清が白濁する場合があります。しかし,12時間以上何も食べずに採血した血清が白濁している場合は,「脂質異常症」の可能性があります。また,中性脂肪が多いうえコレステロールが高い状態を放置するとコレステロールがどんどん血管内にたまって動脈硬化を起こす危険因子となります。

脂質異常症:スクリーニングのための診断基準(空腹時採血)

LDLコレステロール140mg/dL 以上高LDLコレステロール血症
120〜139mg/dL境界域高LDLコレステロール血症
HDLコレステロール40mg/dL 未満低HDLコレステロール血症
トリグリセライド150mg/dL 以上高トリグリセライド血症

日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012 年版.日本動脈硬化学会,2012

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