副腎・内分泌疾患
疫学
泌尿器科領域での内分泌疾患の多くはホルモンを病的に産生異常を示す副腎腫瘍です。 副腎は皮質と髄質からなり、皮質はアルドステロンとコルチゾールというホルモンを 産生分泌しています。一方、髄質はカテコルアミンというホルモンを産生分泌しています。
これらのホルモンを病的に過剰産生分泌するものを内分泌機能性副腎腫瘍といい、 副腎皮質から発生するほとんどの腫瘍は長径4cm未満の腺腫で良性です。
しかし、過剰なホルモンのため、様々なところで体内のバランスが崩れます。 この過剰ホルモン状態が長く続くと重篤な心血管系の疾患を併発し危険です。
どのような疾患があるか
- 原発性アルドステロン症
副腎皮質にできた腫瘍からアルドステロンが過剰に産生され、この過剰なアルドステロンが 高血圧、多飲、多尿、頭痛、筋力の低下や四肢麻痺などを引き起こします。-
診断
診断は内分泌学的検査とCTやMRIなどの画像検査で行います。 -
治療
治療は腫瘍のある副腎を全部切除するか、正常の副腎の一部を残した部分切除を行います。
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診断
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クッシング症候群
副腎皮質にできた腫瘍からコルチゾールが過剰に産生され、この過剰なコルチゾールが 特徴的な症状を来たします。それらの症状は腕、脚、臀部の筋肉が減少してくるのとは 対照的に頭、顔、首、体幹に脂肪がつくため中心性肥満や満月様顔貌です。 また、高血圧や糖尿病を呈します。- 診断
診断は同様に内分泌学的検査とCTやMRIなどの 画像検査で行います。 - 治療
治療は腫瘍のある副腎を摘出することと、ステロイドホルモンの補充療法を行います。
- 診断
- 褐色細胞腫
副腎髄質にできた腫瘍からカテコルアミンが過剰に産生され、このホルモンが高血圧、 高血糖、頭痛、発汗過多などの症状を来たします。褐色細胞腫は副腎外のもの、家族性の もの、さらに悪性のものがみられ、それぞれの頻度は約10%くらいです。- 診断
診断は 内分泌学的検査でカテコルアミンが高いこと、CTやMRIなどで腫瘍を検出します。 - 治療
治療は、過剰カテコルアミンにより末梢血管が収縮し、循環血液量が減少しているため、 術前にカテコルアミンの遮断薬で血圧と循環血液量を十分にコントロールしてから腫瘍を切除します。
- 診断
副腎の手術
開腹手術と腹腔鏡手術とがあります。
副腎は非常に小さな臓器ですが、体の中心部にあり、開腹手術では腫瘍が 小さい割には比較的大きな切開が必要となります。そのため、当科では、副腎腫瘍は 腹腔鏡手術を行っております。当科の副腎腫瘍に対する鏡視下手術の歴史は古く、 最初に行ったのは1992年で、約4.5cmほどの皮膚切開を行い、そこより 内視鏡と鉗子(操作する道具)を挿入して副腎を摘出する方法を行ってきました。
現在は腹部に約1cmの皮膚切開を3〜4箇所行い、それらの皮膚切開から内視鏡と 鉗子を挿入して手術を行っております。
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