| ● | 日本大学医学部小児科学教室の板橋病院、駿河台病院、練馬光が丘病院の3病院で行われている各専門診療の御紹介です。 |
| ● | 各附属病院はそれぞれ一般的な小児疾患の診療および救急医療はもちろんのこと、高度な専門医療や研究に至るまで、ほぼ全ての分野にわたる小児医療に対応しております。 |
| ● | 各附属病院間で各専門医が連携を取り合い、あらゆる専門疾患に対して最高の診療をお届けできるよう、日々努力しております。 |
| ● | 他の附属病院での入院専門診療が必要な場合は、転院を御依頼させていただく可能性がございます。 |
| 1. | 血液疾患・造血障害 白血病、悪性リンパ腫、血球貪食症候群などに対しては、日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)や小児癌・白血病研究グループ(CCLSG)による標準的な化学療法を行い予後の改善に取り組んでいます。また適応のある症例には速やかに造血細胞移植を行っています。遺伝性あるいは後天性の再生不良性貧血や先天性赤芽球癆、骨髄異形成症候群などの造血障害に対しては、免疫抑制療法や同種造血細胞移植を行っています。溶血性貧血、鉄欠乏性貧血、血小板減少性紫斑病、血友病、フォン・ビルブラント病、顆粒球減少症、先天性免疫不全症などの非悪性血液疾患についても外来および入院で適切な治療を行っています。最近では2005年から2008年までに新規に診断した白血病19例、悪性リンパ腫5例、血小板減少症16例などの診療を行っています。 |
| 2. | 固形腫瘍 神経芽腫、横紋筋肉腫、肝芽腫、腎芽腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、PNET、胚細胞腫瘍、脳腫瘍、網膜芽細胞腫などに対しては、小児外科、整形外科、脳外科、眼科、放射線科との合同カンファレンスで診療方針を決定し集学的治療を行っています。疾患ごとの研究グループ(日本神経芽腫研究グループや日本ウイルムス腫瘍研究グループなど)による標準的治療を行っていますが、小児科では主に化学療法および難治性の症例に対する自家造血細胞移植療法を行います。また児の身体的および精神的な面でのトータルケアを行う取りまとめ役を行っています。最近では2005年から2008年までに新規に診断した神経芽腫9例、横紋筋肉腫5例、肝芽腫3例、骨肉腫6例、脳腫瘍4例、網膜芽細胞腫1例などの診療を行っています。 |
| 3. | 先天性代謝異常症 先天性代謝異常症の中には、ハンター病やハーラー病あるいはクラッベ病、副腎白質ジストロフィーなどのように診断後速やかな同種造血細胞移植により予後を改善できる可能性がある疾患があります。これらの疾患では特に生着不全や強い移植関連合併症の克服が移植治療成功の鍵となっています。当科では、これまでにハンター病12例、モルキオ病2例、マルトーラミー病1例、クラッベ病2例、副腎白質ジストロフィー2例などに対し造血細胞移植を施行しています。2009年には、1か月齢の乳児先天性代謝異常症への臍帯血移植を行い、無事生着を確認しています。 |
| 4. | 造血細胞移植 当科は全国でも数少ない小児科としての骨髄バンクおよび臍帯血バンクの移植認定施設です。骨髄移植、臍帯血移植などを積極的に施行しています。小児病棟には2床の無菌室が有ります。最近では2005年から2008年までに40例の同種移植と25例の自家造血細胞移植を行っています。 |
| 5. | 入院患児、家族のQOL 小児がんの治療成績は向上したとはいえ、入院期間は長期におよびます。患児や家族の方の生活の質=QOLの改善を目的とした当科の取り組みを紹介します。 ・ 入院時に中心静脈カテーテルを留置し、採血や薬剤の投与を快適で安全に行えるようにします。また、病初期からペインクリニックや痛みの治療チームと協力して痛みを和らげる医療も行っています。 ・ リハビリテーション科との協力により、長期間の臥床や外科手術により低下した運動能力や関節の動きの回復のために積極的にリハビリを行っています。 ・ 入院中は定期的に病状説明の時間を確保し、安心して治療を継続できるよう配慮しています。 ・ 治療中も可能な限り外泊や短期退院を行い、患児や家族の方の肉体的・精神的苦痛を軽減できるよう配慮しています。 ・長期の入院が必要な小中学生に対しては、都立北養護学校による訪問学級での学習が可能で、入院中の勉学と退院後速やかに学校への復学が行えるよう支援しています。病院8階には今年、小児科専用のゴールドリボン学習室が新たに用意され、利用されています。 ・病棟保育士が常勤しており小さい子どもの保育を行っている他、ボランティアの方の援助も得て、毎月の行事としてお誕生会、七夕祭り、すいか割り、運動会、クリスマス会、映画会や本の読み聞かせや人形劇などが開催されています。 ・当科で入院治療を受け、退院された患児とその家族の会(げんきの会)主催のサマーキャンプ、クリスマス会、講演会も開催され、入院中のご家族の方達への支援も行っています。 |
| 6. | 終末期治療 種々の治療にもかかわらず終末期を迎えられる方のために、患児と家族の終末期の治療やサポートを行っています。 |
| 7. | 長期フォローアップ外来 当科は血液腫瘍性疾患で治療を受けた方々に対して、長期フォローアップ外来を設けています。治療終了後の種々の問題点や合併症については、全身の臓器に出現する可能性があります。また精神的な問題も起こる心配があります。当科では大学病院の特色を利用して、全ての問題に院内で対応ができるように体制を整えております。当科で治療を受けていらっしゃらない方にもご利用いただけます。 |

| 1. | 小児科医のチームで不整脈に対するカテーテルアブレーション(年間約40症例)を、最新のCARTO XPシステムを導入して行っています。徐脈性不整脈に対するペースメーカの植え込みや拡張型心筋症への心臓再同期療法(CRT)などのデバイス治療を行っています。 |
| 2. | 様々な心疾患に対し、超音波、核医学、MRI検査、マルチスライスCTなどで最新の画像診断を行います。先天性心疾患の管理は、胎児期から成人まで長期フォローアップを行っています。 |
| 3. | 産科との協力のもと、胎児心エコー法によって、胎児の心疾患に対する診断と適切な対応を行います。 |
| 4. | 川崎病に対する最新の検査と治療によって、乳幼児から成人までトータルケアを行います。 |
| 5. | 劇症型心筋炎などの緊急性の高い心疾患の管理・治療を積極的に行っています。 |
| 6. | 学校心臓検診で発見される心疾患に対する適切な診断と管理指導を行っています。 |
| 7. | 小児循環器専門医制度の開始に伴って、十分な症例数と指導医を確保しています。 |
| 8. | 川崎病長期フォローアップ外来では、川崎病後心臓後遺症に対して、心臓一日検査を実施しています。詳しくは、小児画像診断・核医学の項を御覧ください。 |

平成13年4月から総合周産期母子医療センターを開設し、主に東京都区西北部(板橋、練馬、北、豊島区)の周産期医療を担当しています。当院の総合周産期母子医療センターNICU部門の病床はNICUが12床、GCUが24床で運用しています。平成21年3月から、東京都の母体救命対応総合周産期母子医療センター「スーパー総合周産期センター」に指定されました。新生児病科医師による24時間体制の診療に加え、産科、麻酔科、救命救急科、脳外科などの他科医師・スタッフと連携し、救命処置が必要な妊産婦の受け入れに対応しています。
低出生体重児、新生児仮死、呼吸・循環器疾患、先天異常、新生児外科疾患などを対象に、診療を行っています。
重症呼吸不全症例には高頻度人工換気療法、一酸化窒素吸入療法を行っています。
急性腎不全および代謝性疾患には血液浄化療法を行っています。
低出生体重児・新生児疾患の長期フォローアップ外来を行っています。
新生児臨床研究ネットワークに属し、臨床試験を実施し「超早産児の赤血球輸血回避に対する臍帯のミルキングの多施設ランダム化比較試験」では事務局を担当しています。
周産期専門医(新生児)の基幹研修施設に指定されており、小児科専門医習得後3年の所定の研修終了後に新生児専門医の受験資格が得られます。現在、周産期専門医(新生児)1名と7名が周産期専門医研修中です。

痙攣性疾患(熱性痙攣、てんかん)、感染性疾患(髄膜炎、脳炎)、重症心身障害児の医療、発達障害、小児心理カウンセリングを中心に、“神経・筋・発達・精神”の問題を疑う症状に対応いたします。近年はこれらのうち発達と精神の問題での受診が急増しております。どちらも医療上最低限必要な検査や処方を行いつつ、心理士による発達・知能評価やカウンセリングを行います。心理士による面談は予約が必要ですが、需要が多いため現在平均1-2か月お待ちいただいている状況です。当科では2歳から就学前の軽度の発達の遅れを対象に、週1回、発達専門外来として小集団での療育に取り組んでおり、遅れの程度や定員の空き具合により活用していただいております。また、精神の問題につきましては自傷・他傷行為などの逸脱性の強い病状には対応できかねる場合がありますので小児精神専門施設への紹介をご配慮ください。



出生時に産院で採血されたマススクリーニング/タンデムマススクリーニング検査で異常が認められた場合の再検査や精密検査を行っています。要精密検査例には至急の診断・治療開始が必要な場合もありますので、緊急対応もしております。再検査例についてはまずは電話でご相談ください。
また、里帰り出産で診断されて関東にもどられる方や遠方在住の方の年1回の指導目的の受診など、上記各種疾患の治療や相談、栄養指導も行っています。
管理栄養士により低蛋白食・低脂肪食・少量頻回食を始めとする各種代謝疾患に特化した栄養指導を行っており、離乳食や幼児食、成人食、学校給食時や外食時の対応なども含め、それぞれの実生活にあわせて具体的な献立を指導しています。多くの代謝疾患用特殊ミルクを扱い、その使用法について細かな指導を行っています。医師と管理栄養士との協力で適切かつ具体的な栄養指導を行うことにより、ご家族の日々の疑問が解消し食事療法が容易となります。
造血幹細胞移植が選択肢としてあげられる疾患(ムコ多糖症、クラッベ病など)では、血液腫瘍班と協力して移植を行っています。肝移植は当院では行っておりませんが、病状にあわせて適切な施設を紹介いたします。
当科では先天代謝疾患の赤ちゃんから成人まで長期にわたる一貫したフォローアップを目指し実践しています。
特にフェニルケトン尿症やメープルシロップ尿症では、成人後及び妊娠・出産に対する治療・指導にも力をいれています。
糖原病では、食事療法と薬物療法により合併症の発症を極力抑えるとともに、成人後は小児科のみならず内科や外科を始めとした多くの診療科と連携してフォローアップを行い、合併症の早期発見・早期治療と生涯にわたり安心して治療を継続できる体制を提供しています。
