教授挨拶

研究の成果がさらに多くの患者さんを助けることに貢献できると信じています

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日本大学医学部内科学系

血液膠原病内科学分野

主任教授 武井 正美

 


私たちの教室では、血液疾患および膠原病を中心とする自己免疫疾患の診療、研究および教育を行っています。血液疾患、免疫疾患ともに、自分で診断し、その診断に基づいて治療を行い、その結果を確かめられる自己完結型の疾患です。また、どちらの疾患も、多くの臓器に病変が及ぶことが多く、自らの専門ばかりでなく、内科を中心としたあらゆる疾患に精通している必要があります。その意味では、診療を通じて、幅広い知識と技術を習得することができます。最近では、分子標的薬剤や生物学的製剤が治療に用いられるようになり、治療成績の飛躍的向上が認められている疾患もあります。これらの新規薬剤により治療の幅が広がり、難しさがある半面、面白さも増えてきています。私たちは、血液悪性疾患・膠原病の病態解明と新しい治療法の開発を研究テーマに取り組んでおり、研究の成果がさらに多くの患者さんを助けることに貢献できると信じています。

血液疾患や膠原病の患者さんは、病気になったことや長期にわたる闘病生活に不安を持っており、医師は、診療を通じて、患者さんの肉体的な苦痛ばかりではなく、精神的あるいは社会的な問題に対しても解決する努力が求められています。これらの問題の解決は簡単なことではありませんが、その解決法を模索することにより、患者さんの尊厳を重んじる心豊かな医療人に育っていくと考えています。

血液悪性疾患、とくに白血病や悪性リンパ腫の治療は、がん化学療法の基本であり、この治療法を学ぶことにより、がん薬物療法の考えを身に付けることができ、さらに進んで、がん薬物療法専門医の取得を目指すこともできます。膠原病リウマチ疾患は自己免疫疾患であると同時に、アレルギー疾患の一つでもあります。リウマチ専門医の取得は勿論ですが、アレルギー専門医の取得も可能で、将来、日本臨床免疫学会で検討されている生物学的製剤による抗サイトカイン療法や免疫分子標的療法などの免疫療法の専門医の研修も行う事ができます。

私たちの教室は、平成15年卒業以降の若い医局員が多く、忙しい病棟生活を送っていますが、研究に打ち込んでおり、活気に満ちあふれています。医師の仕事の面白さは学問を臨床の場で実践することだと思っています。最先端の知識が、患者さんの眼の前で医療として実現していく期間が、短くなってきています。ダイナミックに変わり続ける血液学・免疫学の世界に多くの若い人に入ってもらいたいと考えています。