各種トレーニングコース開催情報

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Off the Job トレーニングとは

近年、患者急変に対応するためのトレーニングを行うコースが充実してきています。これらのコースは仕事を行う中で学んでいくトレーニング(On the Jobトレーニング)と異なり、仕事を休んで集中的に学ぶOff the Jobトレーニングと呼ばれています。これらのコースでは、実際に受講して学ぶプロバイダーコースと、そこで教える指導者を養成するインストラクターコースがあり、臨床教育を行うために必須なシステムとなっています。これらのコースで学ぶことにより、救命救急センターでの重篤な患者の診療に役に立つだけでなく、あらゆる科の日常診療における患者急変に対応できるようにトレーニングが可能です。また、この様なコースでインストラクターを行うことにより、現在発展しつつある成人教育の方法論が身につくだけではなく、それぞれの疾患の国際的に標準的な治療に対する知識の獲得が可能です。

私たちの救急医学教室では、これらのコースで教育することにより、知識・技術が未熟なために救命可能な患者が亡くなってしまう、いわゆる避け得た死(preventable death)を防ぐことができると考えております。医師(研修医、各種専門医、開業医等)のみではなく、コメディカルスタッフ、学生、一般市民の皆さんへの教育・啓蒙活動をしていくのが私たち救急医の使命でもあります。

日本救急医学会認定ICLSコース

当教室では、救命処置を実際に学ぶICLS(Immediate Cardiac Life Support)コースをほぼ毎月、指導者となるインストラクターコースは3−4ヶ月に1回の割合で開催しています。このコースは、医療従事者のための蘇生トレーニングコースであり、緊急性の高い病態のうち、特に「突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生」を習得することを目標としています。ICLSコースでは、あらゆる医療者が身につけておくべき、蘇生の基本的事項を習得できるようにしています。本コースは日本救急医学会認定であり、受講することは内科認定医、救急科認定医取得に必要です。

講習前にあらかじめプレテストを解いてもらい、そこで基本的な知識を習得してもらいます。よって、知識獲得のための講義は基本知識の確認のため最初の30分程度行うのみとし、その後は実技実習を中心に、受講者は少人数のグループに分かれて実際に即したシミュレーション実習を繰り返し、約1日をかけて蘇生のために必要な技術や蘇生現場でのチーム医療を身につけます。

私たちの教室では、このコースでインストラクターとして受講生の教育を行うための指導者養成ワークショップも開催しています。成人に対して教育することの意味、方法は今世紀に入り大きく変わりつつあります。そういった新たな教育方法を“コンピテンシー”をキーワードに学んでもらい、より良い教育者としてインストラクションを行えるように、このワークショップを運営しております。これを受講しコースでの見習いインストラクターを行うことにより、日本救急医学会認定の正規なインストラクターを取得することが可能です。更には、ディレクターの下でのコース運営を行うことにより、認定コースディレクター(日本救急医学会認定のICLSコースを開催する権限を持つ)の取得も可能となります。

アメリカ心臓協会(AHA)東京城北ECCトレーニングサイト

当教室はアメリカ心臓協会(AHA)公認のトレーニングサイトを有しております。このサイトは、AHAの公的な教育の資格を有し、AHA認定のBLS、ACLS、PALSにおいて正式な国際ライセンスが取得できます。このコースを通して、基本的な心肺蘇生、高度心肺蘇生法、急性心筋梗塞、脳卒中の初期診療、各種不整脈の初期治療、重症小児の初期診療について学ぶ事が可能です。

AHA BLSヘルスケアプロバイダーコース

私たちの教室ではBLSヘルスケアプロバイダーコースを毎月1回開催しています。このコースは、ビデオを利用して行うインストラクター指導型のコースであり、個人およびチームのBLSスキルを指導します。心肺停止や窒息等の緊急に治療が必要な状況を認識してどの様な処置を行うかを、ビデオを観ながら学んでゆきます。心肺蘇生においては質の高い胸骨圧迫と適切な換気を行い、実際にAEDを迅速に使用できるように訓練を行います。更に本コースにおいては、成人のみではなく小児・乳児の救助法を取り上げています。また、ただ、ビデオを観るだけではなく、ビデオを見ながら練習する(Practice-while-watching,PWW)方式を用いて、インストラクターが受講者を観察してフィードバックを行い、スキルを指導します。受講生3人に対しインストラクターが一人ついて指導を行うため、それぞれの目的にあった指導が可能となります。また、ACLS、PALSのコース受講に際して本コースの受講は必須となります。

私たちの教室においては、多くのBLSのインストラクターがおり、国際的に標準的な診療の指導をしております。また、AHAの正規なインストラクターとなることが可能であり、年に一度、BLSのインストラクターになるためのコースも開催しております。

AHA ACLSプロバイダーコース

私たちの教室ではAHA ACLSプロバイダーコースを年に数回開催しております。このコースにおいては、心停止のみではなく不整脈、脳梗塞、心筋梗塞に陥った成人傷病者の処置・治療について学びます。このコースの受講は循環器専門医の取得に必須です。

このコースの特徴として、蘇生中の効果的なチーム内の対話およびコミュニケーションを重視しています。単なる知識伝達の講義のみではなく、実技ステーションを通じ臨床シミュレーションシナリオに基づいて教育を行います。この時、受講者がそれぞれ、チームの一員またはリーダーとしての役割を担いながら必須のスキルを実習を通して学習します。また、脳梗塞や心筋梗塞においてはビデオを観ながらディスカッションを行い、これらの疾患に必須な知識を習得します。

私たちの教室では多くの医師がこのコースのインストラクターです。これらのコースを開催しインストラクターを行うことにより、循環器に関する標準的な知識が身につきます。よって、私たちの救命救急センターでは、循環器疾患や脳卒中症例を取り扱うときに、自信をもって標準的な治療ができていると自負しております。

AHA PALSプロバイダーコース

米国心臓協会(American Heart Association)の提供する、小児蘇生のトレーニング・コースです。AHA蘇生のガイドラインの中でも小児は特殊的な位置づけになっており、成人とは対応が異なります。小児心停止症例の治療成績は悪いことが知られ、心停止後の対応よりも、「いかに心停止をさせないか」に重点が置かれています。そのため、chain of survivalでも小児では「予防」という項目が設けられているわけです。

気道、呼吸、循環に異常のある小児に対して、異常を早期に認識し、どのように対応すればよいか、包括的なアプローチを学んでいただきます。また、小児蘇生テープを用いた適切な器具サイズの選び方、使い方にも時間が設けられており、本コース受講によって小児患者に対する抵抗感が薄れたというご意見が多く寄せられています。小児科医を目指す方はもとより、小児も含めて緊急の対応はできるようになりたい方や、プライマリケア・総合内科医を目指される方にはぜひとも受講いただきたいコースです。

外傷初期診療 JATECコース

JATECコースは、外傷初期の標準的診療に必要な知識と救急処置を、模擬診療を通して学習するトレーニングコースです。JTCR(日本外傷診療研究機構)が毎月開催しておりますが、当教室では、毎年11月の東京コースをJTCRと共に主催しています。

コースは2日間で行われ、1日目に技能実習(外科的気道確保や骨髄穿刺、レントゲン写真やCT等の読影法、診療手順など)、2日目にはそれらを基本にして模擬診療を行います。コースでは精巧な人形や実際の医療機器・材料を使用し、さらには実際に日常外傷診療を行っているエキスパートが講師として指導するので、実際の臨床現場さながらの実践的なトレーニングができます。

外傷初期診療の考え方や技術は外傷のみならず救急医療全般に応用できるので、このコースを受講する事で救急医療の理解が深まります。

当教室には8名のインストラクターがおり、教室員は全員プロバイダー取得を目指します。コースの主催を行っていますので、コース受講からインストラクターとして指導実践を行うことができます。外傷診療を臨床で実践しさらに教育も行える、外傷診療の真のエキスパートとしての人材を育てる事を目的としています。

病院前外傷初期診療 JPTECコース

JPTEC (Japan Prehospital Trauma Evaluation and Care) コースは、我が国における病院前外傷初期診療の標準化とその普及を目的としており、救急隊員をはじめ、全ての病院前救護に関わる人々が習得すべき知識と体得すべき技能が盛り込まれた活動指針です。

コースの内容は、医師向けのJATECTMとの整合性を保ちながら病院前から病院内までの一貫した理念のもとに構成されています。現場から病院までの一連の過程で、MC (メディカルコントロール体制) 下で関係するすべての職種が一貫した認識に基づき職務を全うすることで、適切な処置がなされていれば救命できる“防ぎえた外傷死 ( preventable trauma death )”を回避することを理想としています。

コース開催は東京でも既に100回を超えており、当院でも年1回コース開催を行っています。コースの目的から救急隊員はじめ看護師、医師が共にこれを学んでいます。また最近では海難救助に携わる海上自衛隊員や、大事故の際の安全確保に関わる警察職員及び災害時救助に関わる救助隊員の参加も多くみられています。向学に燃える医学生の参加も可能です。事故が起きた危険な現場で周囲の安全確保を行いつつ、医療資器材が限られた環境で五感+αを駆使した診療技術は、まさに救急医療の原点です。みなさんの参加を心よりお待ちしています。

山口順子 (JPTEC東京 医師世話人)

FCCS (Fundamental Critical Care Support) コース

米国集中治療医学会が提供する集中治療に関するトレーニング・コースです。

集中治療の最も重要なコンセプトは、「重症化させないこと」です。決して高価な医療機器を駆使し、数多くの高い薬剤を使いこなすことではありません。重症化させないために、異常を早期に発見する。早期に異常を発見することによって、酸素、輸液、鎮痛、抗菌薬いずれかの手段で速やかに改善することが多いとされています。このコースでは、この最も需要なコンセプトを、2日間かけて学ぶことができます。内科系、外科系などの分野を問わず、またすべての医療職種にとって有用なコースです。プロバイダーマニュアルは、大手通販サイトamazonでもベストセラーとなっており、各科領域にわたる幅広い集中治療を見事なまでに網羅した、わかりやすい内容になっています。平成24年現在、一般受講の倍率は3-5倍と、とても人気の高いコースです。昨年の本学でのコース開催では、文字通り日本全国、北は北海道から南は沖縄まで、数多くの受講生が集まり交流を行いました。

当救命救急センターでは、年間2000件を超える重症患者の搬送があり、また、小児救命センター、母体救命センターに指定されています。大勢の重症患者に対し世界標準レベル以上の治療を提供し、また小児・母体重症症例にも柔軟に対応するためにも、このFCCSコースは日常診療の基盤となります。

PFCCS (Pediatric Fundamental Critical Care Support) コース

FCCSコースと同じく、米国集中治療医学会が提供する小児集中治療に関するトレーニングコースです。成人集中治療のFCCSコースと、小児蘇生のPALSコース受講相当の実力を有する方向けです。FCCSコース、PALSコースのコンセプトに加え、重症小児患者の状態を安定化させ、しかるべき医療機関へ安全に搬送することもコース・コンセプトになっています。

コースは2日間、座学と実技で構成されています。気道管理、鎮静鎮痛、人工呼吸管理、侵襲的手技の合併症など、他のコースにはない実技内容を含みます。平成24年2月現在、プロバイダーマニュアルは英語ですが、トレーニングコースは日本語で進行します。マニュアルも日本語版が出版予定です。

重症小児管理ができる救急医、集中治療医、小児科医を目指される方々にはオススメのコースです。

日大板橋病院災害研修コース

院内の医師(20名程度)および看護師・コメディカル(30名程度)を対象に、災害の基本知識を理解し、災害時の指揮命令系統に従い行動に移すことができる(病院職員には必須項目です)ようになるために開催しています。レベルを基礎〜応用編(すべてを網羅できるように準備しています、災害を勉強してみたい方)として講義のほか、実習(プライマリーサーベイ、セカンダリーサーベイ、トランシーバの使用法など)を用意し勤務終了後に参加できる時間帯に約3時間で開催しております。コース終了時にはオリジナル災害バッジ、修了証取得が発行されます。

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