History沿革

1) 昭和 26年、第2内科学教室が斎藤十六教授により開講されました。その後、大島研三教授に引き継がれ、腎臓、内分泌、高血圧、動脈硬化、心臓の各研究班が作られました。以後、波多野道信教授(板橋)、杉野信博教授(板橋)、八杉忠男教授(板橋)、梶原長雄教授(駿河台)、小沢友紀雄教授(板橋)、上松瀬勝男教授(駿河台)、斎藤穎教授(板橋)、長尾建教授(駿河台)が着任されました。大講座制から臓器別に移行した後に平山篤志教授(板橋)、松本直也教授(日本大学病院)が着任され、平成30年4月より奥村恭男主任教授の体制のもと、日本の循環器を背負って立つ循環器内科医の養成に励んでいます。

日本の循環器病学発展に寄与したリーダーの存在 上松瀬勝男教授は Swan-Ganzカテーテルで有名な Ganz教授に師事し、急性心筋梗塞の原因の血栓を溶解する PTCR療法を世界に広めました。斎藤穎教授は 1991年、日本で初めて血管内超音波法(IVUS)を臨床に取り入れ、国内に普及させました。長尾建教授は心臓突然死や心肺蘇生など日本の救急医療のエクスパートとして、国内外で活躍されました。2007年から日本の血管内視鏡の第一人者である平山篤志教授が着任され、2018年からカテーテルアブレーション治療の技術革新に力を注ぐ奥村恭男教授が板橋、駿河台を統括する主任教授として着任されました。こうしたリーダーの指導により、日本大学循環器内科では冠動脈内イメージングや不整脈を始め、さまざまな分野の臨床や研究においてトップクラスを維持しています。

Features
臨床における特色

1)虚血性心疾患
責任医師:深町 大介

臨床面では、観血的な治療として PCIを年間約 500例行っています。心血管インターベンション治療学会の研修施設として認定され、インターベンション認定医を取得出来るように上級医による指導を行っています。また、希望があればインターベンション専門医としての研修も可能です。研究面では、急性冠症候群(ACS)に対しての緊急PCI、待機的な安定狭心症に対するPCIを施行する際に、血管内イメージング(血管内超音波法(IVUS)、血管内視鏡検査(CAS)、光干渉断層法(OCT)による観察により、不安定プラークを検索したり、プラークを安定化させる薬剤の検討を行い、2次予防に役立てています。既に、アトルバスタチン・ロスバスタチンによるプラーク安定化、退縮効果についての結果を数多く報告しています。基本的な知識・技術の習得はもちろんのこと、最先端の研究に触れながら医師としての研鑽を積むことが可能です。

2)頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション
責任医師:奥村 恭男、永嶋 孝一

当科の電気生理学的検査およびカテーテルアブレーションは、1990年代から他施設に先駆けて行っております。他院の先生方のご紹介により、カテーテルアブレーションの件数も年々増え、年間約250例に達し国内有数の施設となりました。アブレーション治療は技術の進歩とともに成功率が飛躍的に上昇しております。2000年初頭から三次元マッピングシステムが導入され、複雑な不整脈治療が可能となりました。2012年からはカテーテルの先端と心臓壁との接触が測定できるようになり、より安全かつ有効な治療が可能となりました。さらに、2014年に認可された心房細動に対する冷凍バルーンアブレーションにより、術時間が大幅に短縮しました。近年では、持続性心房細動に対する心外脂肪ガイド下アブレーションを行うなど、当院独自の方法も取り入れて、成功率向上に日々努力を重ねております。当院は、これら最先端の医療機器を早期に導入し、高い成功率を誇っております。

3)ペースメーカー・植込み型除細動器(ICD)・重症心不全に対する両室ペーシング療法
責任医師:中井 俊子

徐脈性不整脈に対するペースメーカー治療をはじめ、致死的不整脈(心室頻拍・心室細動)などに対する ICD植込み、また、薬物治療だけではコントロール困難な重症心不全に対して心臓再同期療法(CRT: Cardiac Resynchronization Therapy)を積極的に導入しています。それぞれの機種の機能を十分理解して個々の症例に合った適切な機種を慎重に選択し、QOLの改善を目指しています。症例総数は、年間、150症例程で、植込み術の手技を磨くにも十分な症例数です。

4) 循環器画像診断

  • a)心臓超音波
    責任医師:相澤 芳裕、斎藤 佑記

    日本大学板橋病院循環機能検査室では、年間約 11,000件の心エコー検査を行っております。検査は循環器内科医師のみならず、心エコー研修にきている各科医師および検査技師スタッフにより行われており、最新の超音波診断装置を用いて経食道心エコー、薬剤負荷心エコー、3Dエコーおよび最新テクノロジーを駆使した詳細な心機能解析や心臓同期性の評価など病態の把握から治療法の選択および治療効果の判定に役立つ研究を進めており、主要学会において多くの知見を発表しております。

  • b)心臓核医学
    責任医師:依田 俊一

    当科では年間約1,500件の心筋シンチグラムを行っており、日本でもトップクラスの実績を有しています。単なる冠動脈疾患の検出のみならず、血行再建の適応を評価したり、治療効果の判定や心筋バイアビリティの評価など広く活用しています。最近では心不全で入院した患者の原因検索としてシンチを行うケースが増えています。当院では安静時タリウム、負荷時テクネシウムを用いた Dual isotope法を採用しており、検査時間の短縮に努めています。検査終了後には可能な限り患者さんに画像を見せて結果説明をし、患者満足度を高めることに取り組んでいます。

  • c)心臓MRI
    責任医師:依田 俊一、山田 顕正

    心臓 MRIは被爆を伴うこと無く、壁運動評価、呼吸同期下での冠動脈撮像、そしてGd造影剤を用いた心筋の質的評価など多くの情報を得ることができます。当科では年間約280例の心臓 MRI検査を行っており、虚血性心疾患はもちろんのこと不整脈・心不全・心筋症といった幅広い症例へのアプローチを行い、より深い病態の解明と治療方針の検討を行っています。