頭頸部領域の 2D-,3D-CT イメージ
――鼻腔腫瘍顔面骨再発の 1 例,他――
画像診断
著者
遠藤 壮平 鈴木 伸 野口 雄五 矢田修一郎
竹内 正樹* 佐々木健司* 木田 亮紀
日本大学医学部耳鼻咽喉科学講座
*日本大学医学部形成外科学講座
はじめに
spiral CT の登場によって色々な部位のボリュームデータが得られるようになった.頭頸部領域における 2D-,3D-CT の有用性については既に本項でも著者ら1) (頭蓋底),福島ら2) (喉頭気道) が紹介している.今回はデータプロセスを早めたプログラムと専用ワークステーションの採用によって 2D-,3D イメージが比較的容易に得られるようになってきたために,日常臨床で使用されるようになったイメージを紹介する.なお,MD (multidetector)CT が導入されて撮像時間が短縮されたために,ダイナミックな動きをする心臓などのイメージがぶれずに得られるようになり,頭頸部領域でも嚥下の影響のある喉頭や下咽頭で有用である.