症例報告

著者

鈴木　里沙　　大石　　実1) 田野　絢子1)　中島　基宏1)
篠塚　　舞1) 長沼　朋佳1) 三木　健司1)　逸見　明博2)
大荷　澄江3) 杉谷　雅彦3) 古市　基彦4)　四万村三恵4)
大森　一光4)
日本大学医学部 5 年生
1)日本大学練馬光が丘病院神経内科
2)日本大学練馬光が丘病院病理部
3)日本大学医学部病理学講座
4)日本大学医学部外科学講座呼吸器外科部門

要旨

症例は 55 歳の女性．平成 X 年 5 月から両上肢のしびれが徐々に出現し，6 月からしゃべりにくくなった．神経学的診察で両上肢～両側上胸部のしびれ，構音障害がみられた．血液検査では，アンギオテンシン変換酵素 27.6 IU/L (基準値 8.3～21.4)，可溶性インターロイキン 2 レセプター 1,770 U/mL (基準値 220～530) がみられた．ツ反は陰性であった．胸部 CT では気管分岐部付近のリンパ節腫脹がみられ，同部位に Ga シンチで集積像がみられた．胸腔鏡下リンパ節生検で，サルコイドーシスと診断した．

keyword

dysarthria, sarcoidosis, angiotensin converting enzyme, soluble interleukin 2 receptor, thoracoscopic
lymph node biopsy
構音障害，サルコイドーシス，アンギオテンシン変換酵素，可溶性インターロイキン 2 レセ
プター，胸腔鏡下リンパ節生検