Paclitaxel と Trastuzmab の併用療法が
長期間奏効した再発進行乳癌の 2 例
症例報告
著者
櫻井 健一 天野 定雄 斉藤 良人 榎本 克久
松尾 定憲 根岸 七雄
日本大学医学部外科学講座乳腺内分泌外科部門
要旨
多発性転移が認められた再発進行乳癌 2 例 (57歳,41 歳) に対して Paclitaxel と Trastuzumab の併用療法を施行した.2 例ともに内分泌療法と他の化学療法の既治療歴があった.好中球減少の有害事象を認めたが,重篤なものはなく,転移巣の縮小や消失が認められた.奏効期間は 40 ヶ月,42 ヶ月であり,現在も CR, PR を維持している.両剤の併用療法は外来で施行可能であり,有用な方法であると思われた.
keyword
Paclitaxel, Trastuzumab, Recurrent breast cancer
Paclitaxel, Trastuzumab, 再発進行乳癌