症例報告

著者

野崎　高正1, 2)　　武井　正美1)　　中川　喜子1, 2)　　竹井　和大1, 2)
猪股　弘武1, 2)　　白岩　秀隆1)　　三田村　巧1)　　細川　芳文2)
掘越　　昶1, 2)　　松田　昌和2)　　澤田　滋正1, 2)
1)日本大学医学部内科学講座血液膠原病内科部門
2)日本大学付属練馬光が丘病院内科

要旨

症例は 33 歳の女性．7 年前 (平成 10 年) からSLE の診断で，PSL 40 mg から漸減して経過観察していた．cyclosporin に変更後 4 ヶ月で外傷，膵炎，糖尿病の既往を認めなかったが， 平成 13 年 10 月腹部画像検査で径7 cm 大の膵嚢胞を認めた．腹部触診上腫瘤触知しなかった．同月から PSL に変更し経過観察．平成 16 年 8 月嚢胞径 10 cm に拡大した．磁気共鳴胆管膵管画像 (MRCP)上膵管拡張，狭窄を認なかった．診断に MRCP が有用であった．

keyword

systemic lupus erythematosus, pancreas cyst, prednisolone, cyclosporine, MRCP
全身性エリテマトーデス，膵嚢胞，プレドニゾロン，シクロスポリン，MRCP