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著者

森口　正倫　　荒牧　　修　　桧垣　時夫　　井上　和人　　高山　忠利
日本大学医学部外科学講座消化器外科部門

要旨

肝腫瘍に対する治療法として，肝移植，肝切除，肝動脈塞栓術 (transcatheter hepatic arterial embolization: TAE), 経皮的エタノール注入療法 (percutaneous ethanol injection: PEI)，経皮的ラジオ波焼灼療法 (radiofrequency ablation: RFA)，肝動注化学療法 (hepatic arterial infusion: HAI)，全身化学療法などが挙げられる．本邦では年間約3 万人の肝細胞癌 (以下肝癌) 新生患者が出現するが，外科治療の対象となる症例は30%程度にとどまっている．したがって，手術非適応となった症例の多くが経カテーテル的血管内治療である TAE，HAIなどを主体とした治療にゆだねられているという現実がある．そこで，今回は腹部血管造影のテクニックを用いた治療法の代表的なものである TAE および HAI について述べる．TAE，HAI は主に肝癌や転移性肝癌によく用いられる治療法である．

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